透析看護のおすすめ本7選|透析室の新人・異動者向け

「透析室に異動になったけれど、透析のしくみがよくわからない」「透析中に血圧が下がったらどうすればいいの?」「穿刺がうまくできるか不安」——透析看護は、病棟とは違う専門的な知識と技術が求められる分野です。
この記事では、透析室や透析クリニックで働き始めた看護師に向けて、腎臓病と透析の基礎、透析前・中・後の観察、合併症とトラブル対応、セルフケア支援を学べる本を7冊紹介します。
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- 透析看護で学ぶべきことと、新人がつまずきやすい点
- 透析看護の本を選ぶ4つのポイント
- 透析看護のおすすめ本7選と比較表
- 新人・異動者・中堅のレベル別の読む順番
- 本で学んだことを透析室で生かすコツ
ゆい透析室は同じ患者さんと長く付き合う職場だよ。知識を身につけると、患者さんの「いつもと違う」に気づけるようになって、仕事がもっと面白くなるからね。
透析看護で学ぶべきこと
透析看護では、病棟での看護とは違う知識が必要になります。本を選ぶ前に、学ぶべきテーマを整理しておきましょう。
| テーマ | おもな内容 |
|---|---|
| 腎臓と透析の基礎 | 腎臓のはたらき、慢性腎臓病、血液透析・腹膜透析のしくみ |
| 透析前・中・後の観察 | 体重、血圧、症状の変化、穿刺部やシャントの状態 |
| 合併症とトラブル対応 | 血圧低下、筋けいれん、穿刺トラブル、回路のトラブル |
| シャント管理と穿刺 | シャントの観察、穿刺の技術、エコーの活用 |
| セルフケア支援 | 食事・水分管理、服薬、生活の工夫、長期合併症の予防 |
| 療法選択と意思決定 | 血液透析・腹膜透析・腎移植などの選択の支援 |
透析室で新人がつまずきやすい3つのこと
機器と専門用語が多い
透析室では、透析装置やダイアライザー、回路など、病棟ではなじみの薄い機器を扱います。用語も多く、最初は戸惑うものです。図や写真で機器のしくみを確認できる本を1冊持っておくと安心です。
短時間で多くの患者さんを観察する
透析室では、決まった時間に多くの患者さんの透析を開始・終了します。限られた時間で、透析前の状態や透析中の変化を観察する必要があります。観察のポイントを整理しておくことで、効率よく安全に看護ができます。
長く関わる患者さんとの関係づくり
透析患者さんとは、週に何度も、長い期間にわたって関わります。食事や水分の管理など生活に深く関わる指導も多いため、患者さんの気持ちに寄り添った支援が求められます。
透析中に注意したい代表的なトラブル
透析看護の本では、透析中に起こりやすいトラブルとその対応が詳しく解説されています。代表的なものを知っておくと、本の内容が頭に入りやすくなります。
- 血圧低下:除水によって起こることがあり、あくびや気分不良などが前ぶれになることもある
- 筋けいれん(足がつる):除水や電解質の変化に関連して起こることがある
- 穿刺部のトラブル:出血、腫れ、針の抜けなど、すぐに対応が必要なもの
- 回路のトラブル:凝固、接続部の外れ、アラームへの対応
- 体調の急変:胸痛、不整脈、意識の変化など
いずれも、早く気づいて、院内の手順に沿って対応し、医師や臨床工学技士に報告することが基本です。具体的な対応は施設ごとに決まっているため、本で知識を学んだうえで、院内マニュアルを確認しましょう。
透析看護の本を選ぶ4つのポイント
1. 基礎から解説されているか
透析看護が初めての人は、腎臓のはたらきや透析のしくみから解説された本を選びましょう。基礎を理解すると、観察やトラブル対応の意味がわかりやすくなります。
2. 観察とトラブル対応が具体的か
透析中のトラブルにはすぐに対応する必要があります。トラブル別に対応がまとめられた本は、困ったときに確認しやすくなります。
3. 持ち歩けるか
透析室では、ベッドサイドでさっと確認したい場面が多くあります。ポケットサイズの本は、勤務中の確認に便利です。
4. 血液透析・腹膜透析のどちらを扱っているか
勤務先によっては腹膜透析の患者さんにも関わります。自分の職場で行っている治療を扱った本を選びましょう。
ゆい穿刺は最初はみんな緊張するよ。手技は先輩や臨床工学技士に教わりながら、本でシャントのしくみや観察のポイントを予習しておくと落ち着いて臨めるからね。
透析看護のおすすめ本7選
1. これならわかる!透析看護
腎臓病と透析の基礎から、透析前・透析中・透析後の観察ポイント、治療中のトラブルや合併症、感染症対策、透析中の災害への備えまでを解説した本です。患者さんの不安に寄り添いながら透析治療を支えるための知識をまとめています。
透析の流れに沿って観察ポイントが整理されているため、透析室での1日の業務をイメージしながら学べるのが利点です。透析中のトイレのための離脱と復帰など、現場で戸惑いやすい場面にも触れています。
災害時の対応まで扱っているので、透析室ならではのリスクを知る助けにもなります。配属前の予習にも、配属後の振り返りにも使いやすい1冊です。
2. 看護の現場ですぐに役立つ 透析ケアのキホン
透析看護の基本から、透析看護を取り巻く現状までを解説した入門書です。専門的な解説や異なる視点からの説明が必要な項目にはコラムが設けられ、本文とあわせて読むことで理解を深められる構成です。
ページ数が少なめなので、透析室への異動が決まってから配属までの短い期間でも読み通しやすい本です。まずはこの本で全体像をつかみ、ほかの本で詳しく学ぶとスムーズです。
コラムでは、本文だけでは伝わりにくい専門的な内容や、別の視点からの説明が補われています。透析看護の現状にも触れているため、透析医療の全体像を知りたい人にも向いています。
3. 透析看護ポケットブック
腎不全の病態から腎代替療法の種類としくみ、透析手技、食事や服薬などのセルフケア指導、合併症管理、検査値まで、透析看護に必要な知識をコンパクトにまとめた本です。写真やイラストが多く、透析操作のコツや観察時の注目ポイントも紹介されています。
透析に従事するうえで最低限知っておきたい知識が1冊にまとまっているため、勤務中にさっと確認する用として向いています。検査値やセルフケア指導の内容も確認できるので、患者さんへの説明の前にも役立ちます。
4. 看護師のための早引き透析ケアBOOK
腎臓の機能から透析のしくみ、セルフケア支援、トラブル対応、災害対策までをオールカラーで解説した本です。透析のしくみは豊富なイラストで、器具は写真で、必要な数値は表で見やすくまとめられています。
ビニールカバー付きで、透析室での使用を意識したつくりになっています。調べたいことにすぐたどり着ける「早引き」形式なので、辞書のように使いたい人に向いています。
セルフケア支援の項目もあるため、患者さんに食事や水分管理の説明をする前に、説明のポイントを確認するのにも使えます。
5. 透析看護(Cocco mina)
領域別ミニブック「Cocco mina」シリーズの姉妹版です。現場で必ずやるべきこと、見落としがちな観察点、覚えきれない専門知識をキーワードごとにまとめ、先輩ナースのアドバイスも紹介しています。
2026年に発売された新しい本で、透析の基礎知識、血液透析の看護、合併症、緊急時の対応、自己管理、チーム医療、血液透析以外の治療法などを扱っています。「これだけは必ず」という大切なことが厳選されているため、新人の最初の数か月に心強い1冊です。「困ったときにその場でパッと解決できる」ことを目指したミニブックの形式で、教科書には載っていない先輩ナースのアドバイスをいつでも確認できます。
6. 写真でわかる透析看護アドバンス
血液透析・腹膜透析のケアの実際を、ケアの流れを再現した写真と約50分の動画、イラストで解説した本です。透析看護の実践者から、初めて透析看護に携わる看護師まで幅広く使えるテキストとされています。
長期透析の患者さんの高齢化が進む中で、透析室の看護師に求められる療法選択や療養支援の視点も扱っています。腹膜透析の患者さんにも関わる職場で働く人に向いています。
7. 看護師・臨床工学技士のための 透析シャントエコー入門
透析室でのシャント管理や穿刺にエコーを活用するための基礎とポイントを、透析室スタッフ向けにやさしく解説した本です。シャントの解剖やプローブ操作の基本、血管の描出方法、エコーガイド下穿刺までを扱っています。
透析看護の基本に慣れ、シャント管理や穿刺の質を高めたい人に向いた専門的な本です。エコーを導入している、または導入を検討している透析室で働く人におすすめです。
看護師や臨床工学技士がシャントエコーの技術をどのように身につけたかを紹介するコラムも掲載されています。エコー画像も多く使われているため、画像を見ながら学びたい人に向いています。
透析看護の本の比較早見表
| 書名 | テーマ | おすすめの人 |
|---|---|---|
| これならわかる!透析看護 | 基礎・観察・トラブル | 新人 |
| 透析ケアのキホン | 全体像 | 配属前の予習 |
| 透析看護ポケットブック | 必要な知識を網羅 | 勤務中の確認用 |
| 早引き透析ケアBOOK | 図・表で早引き | 辞書的に使いたい人 |
| 透析看護(Cocco mina) | 大切なことを厳選 | 初めての透析看護 |
| 写真でわかる透析看護アドバンス | 手技(写真・動画) | 腹膜透析にも関わる人 |
| 透析シャントエコー入門 | シャントエコー・穿刺 | 中堅 |
レベル別・透析看護の本の読む順番
透析室に配属された新人・異動者
「透析ケアのキホン」か「これならわかる!透析看護」で全体像と観察ポイントを学び、ポケットブックや「Cocco mina」を勤務中の確認用にしましょう。透析室の仕事の流れは透析看護師の仕事内容でも紹介しています。
透析クリニックに転職した人
クリニックでは、外来通院の患者さんの長期的な管理や生活支援が中心になります。セルフケア指導や長期合併症について詳しい本を中心に学びましょう。透析クリニックでの働き方は透析クリニックへの看護師転職も参考になります。
中堅・指導する立場の人
「写真でわかる透析看護アドバンス」や「透析シャントエコー入門」で、手技の根拠やシャント管理の技術を深めましょう。後輩への穿刺指導にも役立ちます。
ゆい透析患者さんは、食事や水分の制限で毎日がんばっている人が多いよ。数値だけを見て注意するんじゃなくて、がんばりを認める声かけも大切にしてね。
本で学んだことを透析室で生かすコツ
- 透析前の観察を習慣に体重増加、血圧、顔色、むくみ、シャント音などを毎回同じ順番で確認する。
- トラブル対応を整理よく起こるトラブルと対応を、院内マニュアルとあわせて自分用にまとめておく。
- 患者さんの生活を知る食事や仕事、家族の状況を聞き、生活に合ったセルフケア支援を考える。
- 多職種と連携する医師、臨床工学技士、管理栄養士などと情報を共有し、チームで支える。
透析看護の本に関するよくある質問
透析室に配属されたら最初に読む本は?
病棟経験しかなくても透析看護はできる?
穿刺の練習に役立つ本は?
腹膜透析についても学べる本は?
透析看護の資格はある?
患者さんへの食事・水分指導に役立つ本は?
- 透析看護では、腎臓と透析の基礎、観察、トラブル対応、セルフケア支援を学ぶ
- 新人は入門書で全体像を、ポケットブックやミニブックで勤務中の確認を
- 腹膜透析にも関わる人は、写真と動画で両方の手技を学べる本が役立つ
- 中堅はシャントエコーなどでシャント管理と穿刺の技術を深める
- 手技や設定は、院内の手順と医師・臨床工学技士の指示に従う