デイサービス看護師の個人目標の具体例|記入例・自己評価つき

「デイサービスに来たけど、病棟みたいな看護技術の目標は立てにくい…」「看護師が自分1人だから、何を目標にすればいいかわからない」——デイサービス(通所介護)の看護師は、日帰りで通う利用者さんの健康を守りながら、介護職・生活相談員・ご家族とつながる仕事です。この記事ではデイサービス看護師の個人目標を、健康管理・急変対応・連携・記録などの領域別と、入職1年目・パート・リーダーの立場別にまとめました。目標管理シートの記入例と自己評価のコメント例もあるので、そのまま書き写して使えます。
- デイサービス看護師の目標が病棟・特養と違うポイント
- 健康チェック・服薬・処置など健康管理の目標例文
- 急変時対応・感染対策・事故防止の目標例文
- 介護職・生活相談員・ケアマネ・家族との連携の目標例文
- 立場別(転職1年目/パート/リーダー)の目標と記入例・自己評価例
ゆいデイサービスは「利用者さんが今日も元気に帰宅して、また来られる」ことを支える場所。目標もその流れで考えると書きやすくなるよ。
デイサービス看護師の目標が病棟・特養と違う3つのポイント
病棟や特養の感覚で目標を立てると、デイサービスの業務と噛み合わないことがあります。まずは違いを整理しておくと、目標の軸がぶれません。
ポイント① 利用者さんと過ごすのは「日中の数時間」だけ
デイサービスの利用者さんは、朝に来所して夕方には自宅へ帰ります。看護師が状態を見られるのは1日のうち数時間、週に数回だけです。そのため、来所時の健康チェックで「いつもと違う」に気づく力と、自宅での様子をご家族や送迎担当から聞き取る力が目標の中心になります。
ポイント② 看護職員が少なく、医師がいない
通所介護の人員基準では、看護職員(看護師または准看護師)はサービス提供の単位ごとに1以上とされています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第93条)。実際には、1つの事業所に看護職員が1〜2人しかいないことも珍しくありません。また医師は常駐していません。
そのため、1人でアセスメントし、受診が必要かどうか・誰に連絡するかを判断することが大きなテーマになります。
ポイント③ 入浴・食事・レクなど「生活の場面」に看護が入る
デイサービスでは、入浴前の体調確認、食事中のむせや誤嚥への注意、機能訓練やレクリエーション中の転倒防止など、介護サービスの流れの中で看護の判断が求められます。介護職と役割を分担し、安全にサービスを提供することも目標になります。
【健康管理・観察】デイサービス看護師の個人目標 具体例
来所時のバイタル測定、服薬の確認、軽い処置など、デイサービス看護師の毎日の業務に直結する目標です。1年目の人は、まずここから立てるのがおすすめです。
来所時の健康チェック・入浴可否の判断
- 上半期末までに、担当曜日の利用者全員の平常時のバイタル値・既往歴・注意点を把握し、来所時の健康チェックで「いつもと違う」変化に気づいて記録できる。
- 事業所の入浴可否基準(血圧・体温・体調など)を理解し、〇月までに基準に沿って入浴の可否を1人で判断し、判断の根拠を介護職に説明できる。
- 送迎担当者やご家族から、前回の利用日以降の自宅での様子(食事・排泄・睡眠・転倒の有無)を聞き取り、健康チェックに活かす。
服薬管理・処置
- 昼食時の服薬支援で、利用者名・薬剤・服用時間の確認を毎回実施し、年間を通して誤薬ゼロを維持する。
- 持参薬の変更や飲み忘れに気づいた場合は、当日中にご家族・ケアマネジャーへ連絡し、記録に残す。
- 担当している処置(褥瘡・皮膚トラブルのケア、インスリン注射の見守りなど)について、〇月までに事業所の手順どおりに実施し、状態変化を写真やスケールで記録できる。
ゆいデイサービスでは、同じ利用者さんに週に何回か会うのが強み。「前回と比べてどうか」を意識するだけで、観察の目標がぐっと具体的になるよ。
【急変時対応・感染対策・事故防止】の目標例文
医師が常駐しないデイサービスでは、急変や事故が起きたときの初期対応と連絡が看護師の重要な役割です。
急変時の対応
- 事業所の緊急時対応マニュアル(主治医・ご家族・救急要請の連絡手順)を〇月までに確認し、急変時に落ち着いて初期対応と報告ができる。
- 年1回以上、介護職と一緒に急変時対応の訓練(AED・心肺蘇生・窒息時の対応など)を企画または参加し、手順を全員で確認する。
- 利用者ごとの緊急連絡先・主治医・服薬内容をすぐ確認できる状態に整え、情報の更新を月1回行う。
感染対策・事故防止
- 感染症の流行期に、来所時の体調確認と手指衛生・換気などの対策を介護職と共有し、事業所内での感染拡大を防ぐ。
- 転倒や誤嚥につながりやすい利用者を把握し、入浴・食事・機能訓練の場面での見守りのポイントを介護職に伝える。
- ヒヤリハットが起きたときは当日中に報告書を作成し、月1回のミーティングで再発防止策を1つ提案する。
【多職種・家族との連携】の目標例文
デイサービスは、介護職・生活相談員・機能訓練指導員・ケアマネジャー・ご家族がつながって利用者さんを支える場所です。看護師は医療的な情報をチームにわかりやすく伝える役割を担います。
- その日の健康チェックで注意が必要な利用者を、朝の申し送りで介護職に共有し、観察してほしい点を具体的に伝える。
- 体調の変化や受診が必要と思われる状態を、連絡帳や電話でご家族にわかりやすく伝え、上半期中に連絡の書き方を統一する。
- 利用者の状態変化を生活相談員を通じてケアマネジャーへ報告し、ケアプランの見直しに看護の視点から意見を出す。
- 機能訓練指導員と連携し、疾患や体調をふまえた訓練時の注意点を共有する。
【記録・業務改善・自己研鑽】の目標例文
記録・業務改善
- 健康チェック表・看護記録を、観察内容と判断の根拠が他の職員にも伝わるように書き、記録の書き直しを減らす。
- 健康チェックから入浴前確認までの流れを見直し、〇月までに朝の業務時間を短縮する方法を1つ提案する。
- 救急バッグ・衛生材料・AEDの点検表を作成し、月1回の点検を習慣にする。
自己研鑽
- 高齢者に多い疾患(心不全・糖尿病・認知症・脳梗塞後遺症など)から苦手分野を1つ選び、上半期中に学習して観察に活かす。
- 介護保険制度や通所介護の加算の基本を学び、看護師が関わる業務の意味を説明できるようにする。
- 外部研修や勉強会に年2回以上参加し、学んだ内容を事業所内で1回共有する。
立場別|デイサービス看護師の目標の考え方
デイサービスには、病院から転職してきた人、ブランク明けの人、パートで短時間働く人など、いろいろな立場の看護師がいます。自分の立場に合った目標の軸を選びましょう。
| 立場 | 目標の軸 | 例(ざっくり) |
|---|---|---|
| 病院・施設から転職1年目 | 事業所の流れに慣れる・判断基準を覚える | 利用者の平常時を把握/入浴可否を1人で判断/緊急時の連絡手順を理解 |
| ブランク明け | 基本技術と報告の確実さ | バイタル・服薬確認を確実に/迷ったら管理者に相談 |
| パート・短時間勤務 | 限られた時間での確実な申し送り | 勤務時間内に健康チェックを完了/次の担当者への引き継ぎを漏れなく |
| 経験者・リーダー | 安全体制づくり・介護職への教育 | 急変時訓練の企画/ヒヤリハットの分析/介護職向け勉強会 |
ゆいパートさんは「大きな目標を立てなきゃ」と構えなくて大丈夫。短い時間で確実に引き継ぐことも、チームにとってすごく大事な目標だよ。
デイサービス看護師の目標管理シート記入例(完成版)
ここまでの例文を、実際のシートに書く形にまとめました。「目標」「具体的な行動計画」「評価の視点」の3点で書くと、期末の振り返りがしやすくなります。事業所の方針や担当業務に合わせて書き換えてください。
病院から転職1年目の記入例
具体的な行動計画①利用者ごとの平常時のバイタル値・既往歴・注意点を一覧にまとめる②入浴可否の基準を管理者と確認し、判断に迷った例を記録して振り返る③緊急時の連絡手順を確認し、急変時対応の訓練に参加する。
評価の視点健康チェックと入浴可否判断の自立度/判断根拠の記録状況/緊急時手順の理解度。
パート・短時間勤務の記入例
具体的な行動計画①健康チェックの順番と所要時間を見直し、勤務時間内に終える段取りをつくる②申し送り事項を「体調変化・服薬・家族への連絡」の3項目で書く③誤薬防止の確認手順を毎回実施する。
評価の視点時間内の業務完了状況/申し送りの漏れの有無/誤薬件数。
経験者・リーダーの記入例
具体的な行動計画①急変時対応の訓練を年2回企画・実施する②ヒヤリハット報告を月ごとに集計し、再発防止策をミーティングで共有する③介護職向けに「報告してほしい体調変化」の勉強会を上半期中に1回開く。
評価の視点訓練の実施回数と参加状況/ヒヤリハットの再発状況/介護職からの報告の増加。
期末の自己評価コメント例
目標を立てたら、期末には自己評価を書きます。「できたこと」「根拠(数字や具体的な場面)」「次の課題」の順で書くとまとまりやすくなります。
目標を達成できた場合
目標を一部しか達成できなかった場合
デイサービス看護師の目標づくりでつまずかないための注意点
病棟時代の技術目標をそのまま持ち込まない
デイサービスでは、点滴や高度な処置を行う場面は多くありません。病棟と同じ技術目標を立てても、評価する機会がないことがあります。「気づく・判断する・伝える」を軸にした目標のほうが、日々の業務で達成を確認しやすくなります。
事業所の目標とつなげる
デイサービスの事業所目標には、「利用者の在宅生活の継続」「事故ゼロ」「稼働率の維持」などがよく掲げられます。個人目標をこれとつなげると、管理者から見ても評価しやすい目標になります。
数字にできないものは「場面」で書く
「連携を強化する」だけでは、期末に達成したかどうか判断できません。「朝の申し送りで」「連絡帳で」「担当者会議で」など、具体的な場面を入れて書きましょう。
- 自分の立場と担当業務を確認する転職1年目・パート・リーダーなど、今の立場と担当曜日・担当業務を整理する。
- 領域を2〜3個選ぶ健康管理/急変・事故防止/連携/記録・自己研鑽から、今年伸ばしたい領域を選ぶ。
- 期限・場面・数字を足す「〇月までに」「来所時の健康チェックで」「年2回」など、達成を確認できる基準を入れる。
- 事業所の目標とつなげる事業所の年間目標に関係する言葉を入れて、管理者と共有する。
デイサービス看護師の目標に関するよくある質問
病院から転職したばかりです。まず何を目標にすればいい?
看護技術を使う場面が少なく、目標が思いつきません。
パート勤務でも個人目標は必要?
特養や老健の看護師の目標例文は使える?
- デイサービス看護師の目標は「日中の数時間で変化に気づく」「医師がいない中で判断する」「介護職・家族に伝える」が軸
- 健康管理は、平常時の把握・入浴可否の判断・服薬確認を具体的な目標にする
- 急変時対応・感染対策・事故防止は、事業所のマニュアル確認と訓練を目標に入れる
- 連携の目標は「朝の申し送りで」「連絡帳で」など場面を入れて書く
- 転職1年目・パート・リーダーなど、立場に合った目標の軸を選び、事業所の目標とつなげる
デイサービスの看護師は、利用者さんが住み慣れた自宅で暮らし続けることを支える仕事です。あなたの立場に合った目標づくりの参考にしてください。
参考:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第93条(e-Gov法令検索)。人員配置や業務の範囲は、自治体の条例・解釈や事業所の規程によって異なる場合があります。