施設看護師の個人目標の具体例|特養・老健・介護施設の例文

「施設看護師の目標管理シート、病院の例文だとしっくりこない」「介護施設ではどんな個人目標を立てればいいの?」——特養・老健・有料老人ホームなどの介護施設では、看護師の人数が少なく、介護職と協力しながら入所者さんの生活を支えることが中心になります。この記事では施設看護師の個人目標の立て方と、施設別・テーマ別・経験年数別の具体例、目標管理シートの記入例と自己評価コメント例をまとめました。
- 施設看護師の目標が病院と違う3つのポイント
- 特養・老健・有料老人ホーム・グループホームなど施設別の例文
- 看取り・褥瘡予防・感染対策・介護職との連携などテーマ別の例文
- 経験年数別の目標の考え方
- 目標管理シートの記入例と自己評価コメント例
ゆい施設の目標は「医療」「生活」「連携」の3つを意識すると書きやすいよ。入所者さんの毎日の暮らしを思い浮かべながら考えてみてね。
結論:施設看護師の目標は「医療的な管理・生活の質・介護職との連携」の3軸で立てる
| 軸 | 目標のテーマの例 |
|---|---|
| 医療的な管理 | 体調変化の早期発見、服薬管理、褥瘡や誤嚥性肺炎の予防、感染対策、急変時の対応 |
| 生活の質 | 食べる・動く・眠るの支援、認知症ケア、看取り、本人と家族の意思の尊重 |
| 介護職・多職種との連携 | 介護職への助言や勉強会、情報共有の仕組み、医師・リハビリ職・ケアマネとの連携 |
この3軸から1〜3個を選び、「いつまでに」「何を」「どこまで」を入れて書くと、期末に振り返りやすい目標になります。

施設看護師の目標が病院と違う3つのポイント
ポイント① 「治療」より「生活を支える」ことが中心
介護施設は、入所者さんが生活する場所です。病院のように治療や回復がゴールではなく、その人らしい暮らしを続けられるよう体調を整え、生活を支えることが看護の中心になります。
ポイント② 看護師が少なく、介護職との連携が欠かせない
施設では、看護職員より介護職員のほうが多く、日々のケアの多くを介護職が担います。看護師は、医療的な視点で観察のポイントを伝え、介護職と協力して体調の変化に気づける体制をつくる役割があります。
ポイント③ 医師が常駐しないことが多く、判断と連絡が重要
施設の種類によっては、医師が常勤していないこともあります。夜間はオンコール対応の施設もあり、受診や救急要請が必要かを判断し、適切に連絡する力が求められます。
【施設別】施設看護師の個人目標の具体例
特別養護老人ホーム(特養)
要介護度の高い方が長く暮らす施設です。看取りや誤嚥性肺炎・褥瘡の予防が大きなテーマになります。
- 年度内に、看取り期の入所者さんとご家族の意向を定期的に確認する流れを整え、介護職・生活相談員と共有する。
- 上半期中に、食事中のむせや体重減少がある入所者さんを把握し、介護職と食事姿勢や食形態の見直しを検討する。
- 夜間のオンコールで判断に迷わないよう、〇月までに急変時の連絡基準を確認し、夜勤の介護職と共有する。
介護老人保健施設(老健)
在宅復帰を目指すリハビリと医療的な管理を行う施設です。リハビリ職との連携と退所支援がテーマになります。
- 年度内に、担当する入所者さんの退所前カンファレンスに参加し、自宅での服薬管理や注意点を家族にわかりやすく説明する。
- 上半期中に、リハビリ職と情報共有し、体調が理由でリハビリを中止する基準を介護職にもわかる形でまとめる。
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅
入居者さんの希望に合わせた個別のケアや、家族との連携が重視されます。
- 年度内に、持病のある入居者さんの体調管理のポイントを一覧にまとめ、スタッフ全員が確認できるようにする。
- 体調の変化を家族に連絡する基準と方法を整理し、上半期中に連絡の記録を統一する。
グループホーム
認知症の方が少人数で共同生活を送る場所です。看護師が常勤していない場合もあり、訪問や連携の形で関わることもあります。
- 行動・心理症状が見られる入居者さんについて、体調不良や便秘・痛みなど身体的な原因がないかを確認し、介護職と対応を話し合う。
- 服薬の間違いを防ぐため、〇月までに服薬介助の手順を介護職と一緒に見直す。
デイサービス・介護医療院
通所のデイサービスや、医療の必要性が高い方が暮らす介護医療院は、それぞれ役割が大きく違います。くわしい例文は次の記事を参考にしてください。
【テーマ別】施設看護師の目標の例文
看取り・意思決定の支援
- 年度内に、入所時と状態の変化時に、本人と家族の意向を確認して記録する流れを定着させる。
- 看取りを行ったあと、介護職と振り返りの場を年2回以上もち、よかった点と課題を共有する。
褥瘡・誤嚥性肺炎の予防
- 上半期中に、褥瘡のリスクが高い入所者さんを評価スケールで把握し、体位変換や栄養について介護職・管理栄養士と検討する。
- 口腔ケアの方法を介護職と確認し、年度内に口腔ケアの手順書を見直す。
感染対策
- 感染症の流行期の前に、介護職向けの手指衛生・嘔吐物処理の勉強会を開き、年度内に全職員の参加を目指す。
- 発熱や下痢などの症状があったときの報告と対応の流れを掲示し、夜勤帯でも迷わないようにする。
介護職との連携・教育
- 申し送りで、看護師が特に観察してほしい入所者さんと観察項目を具体的に伝え、報告を受けやすい関係をつくる。
- 年度内に、介護職からの質問が多いテーマ(むくみ、便秘、皮膚トラブルなど)で勉強会を2回開く。
急変時の対応
- 〇月までに、急変時の連絡手順(医師・家族・救急要請)を確認し、年1回以上、介護職と一緒に対応訓練を行う。
ゆい施設では、介護職さんが「いつもと違う」に最初に気づくことが多いの。気づいたことを伝えてもらえる関係づくりは、立派な目標になるよ。
経験年数別|施設看護師の目標の考え方
| 段階 | 目標の軸 | 例(ざっくり) |
|---|---|---|
| 病院から転職1年目 | 施設の流れと判断基準に慣れる | 入所者さんの平常時を把握/急変時の連絡基準を理解/介護職との申し送りに慣れる |
| 2〜4年目 | 予防とケアの質の向上 | 褥瘡・誤嚥の予防/看取りの支援/家族への説明 |
| 5年目以上・リーダー | 体制づくりと教育 | 介護職向け勉強会/マニュアル整備/感染対策や看取りの体制づくり |
経験年数ごとのさらにくわしい例文は、老健・特養看護師の目標例文|介護施設の個人目標と自己評価【コピペOK】も参考にしてください。

施設看護師の目標管理シート記入例(完成版)
記入例① 病院から特養に転職した1年目
具体的な行動計画①入所者さんごとの既往歴・平常時のバイタル・注意点を一覧にまとめる②急変時の連絡基準を管理者と確認する③申し送りで介護職から気づきを聞き取り、記録する。
評価の視点一覧の作成と活用状況/連絡基準に沿った対応ができたか/介護職からの報告の受け方。
記入例② 老健の中堅看護師
具体的な行動計画①退所前カンファレンスで看護の視点から注意点を共有する②家族向けの説明資料を作成する③退所後に利用するサービスへの情報提供の内容を統一する。
評価の視点説明資料の作成と活用状況/家族からの質問や反応/情報提供の漏れの有無。
記入例③ 有料老人ホームのリーダー看護師
具体的な行動計画①流行期の前に介護職向けの勉強会を開く②症状があったときの報告と対応の流れを掲示する③流行後に対応を振り返り、手順を見直す。
評価の視点勉強会の実施と参加状況/報告の流れの定着/振り返りと手順の見直しの実施。
期末の自己評価コメント例
施設看護師の目標で避けたいNG例
- 「入所者さんに優しく接する」:大切な姿勢ですが、何をどこまで行うかがわからず評価できません。
- 病院の目標をそのまま使う:点滴や術後管理など、施設の業務と合わない目標になりがちです。
- 看護師だけで完結する目標ばかり:施設では介護職との連携が欠かせないため、協働の視点を入れましょう。
- 期限や確認方法がない:「〇月までに」「記録で確認する」など、振り返りの方法を入れます。
施設看護師の目標に関するよくある質問
病院から介護施設に転職したばかりです。何を目標にすべき?
看護師が少ない施設で、教育の目標は立てにくいです。
数字で書ける目標が思いつきません。
パート勤務でも個人目標は必要ですか?
- 施設看護師の目標は「医療的な管理・生活の質・介護職との連携」の3軸で立てる
- 特養は看取りと予防、老健は在宅復帰の支援、有料老人ホームは個別ケアと家族連携など、施設の特徴に合わせる
- 看取り・褥瘡や誤嚥の予防・感染対策・介護職の教育などテーマ別に例文を選ぶ
- 目標管理シートは「目標・行動計画・評価の視点」の3点で書く
- 自分の職場の入所者さんに多い課題から目標を選ぶと、評価につながりやすい
施設看護師は、入所者さんが最期までその人らしく暮らせるよう支える大切な仕事です。自分の職場に合った目標づくりの参考にしてください。