小児看護のおすすめ本7選|小児科に配属された新人向け

「子どもは症状をうまく伝えられないから、状態の変化に気づけるか不安」「泣いている子どもにどう声をかければいいの?」「成人と同じ手順で処置をしていいのかわからない」——小児看護は、成人看護とは違う知識と技術が必要な分野です。
この記事では、小児科・小児病棟に配属された新人や、成人看護から小児看護に移った看護師に向けて、子どものフィジカルアセスメント、小児看護技術、疾患の理解、プレパレーションを学べる本を7冊紹介します。
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- 小児看護が成人看護と違う点と、学ぶべきこと
- 小児看護の本を選ぶ4つのポイント
- 小児看護のおすすめ本7選と比較表
- 新人・異動者・中堅のレベル別の読む順番
- 本で学んだことを臨床で生かすコツ
ゆい子どもは「言葉以外」でたくさんのサインを出しているよ。顔色や機嫌、泣き方、哺乳の様子……本でその見かたを知ると、観察がぐっと楽しくなるからね。
小児看護が成人看護と違う5つの点
小児看護では、成人の看護の知識をそのまま当てはめられない場面が多くあります。本を選ぶ前に、小児看護の特徴を整理しておきましょう。
| 違い | 看護のポイント |
|---|---|
| 成長・発達の段階がある | 新生児から思春期まで、年齢によって正常値や関わり方が変わる |
| 症状を言葉で伝えにくい | 表情、顔色、姿勢、泣き方、機嫌などから状態を読み取る |
| 状態が変化しやすい | 脱水や呼吸状態の悪化など、急な変化に早く気づく必要がある |
| 家族が大きな役割を持つ | 家族への説明や、付き添う家族のケアも看護の対象になる |
| 処置への恐怖や不安が強い | プレパレーションなどで、子どもが処置を乗り越えられるよう支える |
また、入院中の子どもは、家族と離れる不安や、遊びや学校から離れることへのストレスも抱えています。病気だけでなく、生活全体を支える視点が求められます。
特にバイタルサインの正常値は年齢によって大きく異なります。年齢別の正常値をすぐに確認できる資料を手元に置いておくと安心です。
小児看護で押さえたい基本の考え方
発達段階に合わせた関わり
同じ処置でも、乳児、幼児、学童、思春期では関わり方が変わります。説明のしかたや、家族の付き添いの意味も年齢によって違います。子どもの発達段階を理解して関わることが小児看護の基本です。
プレパレーション
プレパレーションとは、検査や処置の前に、子どもの年齢に合った方法で説明し、心の準備を支える関わりのことです。人形や絵本、実際の物品などを使って説明する方法があります。
子どもの権利と安全
子どもが安心して治療を受けられるよう、子どもの権利を守る視点と、転落や誤飲などの事故を防ぐ視点の両方が求められます。小児看護技術の本には、事故防止のポイントが詳しく書かれているものもあります。
小児看護の本を選ぶ4つのポイント
1. 発達段階別に解説されているか
年齢によって正常値や関わり方が変わるため、発達段階ごとに整理された本は臨床で使いやすくなります。
2. 写真や動画で手技を確認できるか
子どもの体格に合わせた手技は、文字だけではイメージしにくいものです。写真や動画で手順を確認できる本は、処置の前の予習に役立ちます。
3. 家族への関わりに触れているか
小児看護では家族への説明や支援が欠かせません。家族との関わり方やコミュニケーションの例が載っている本を選ぶと、実践しやすくなります。
4. 持ち歩けるサイズか
年齢別の正常値など、勤務中にさっと確認したい情報が多い分野です。ポケットサイズの本を1冊持っておくと便利です。
ゆい泣いている子どもに処置をするのは、看護師も緊張するよね。でも、事前に説明して「がんばれたね」と声をかけることで、子どもの気持ちは少しずつ変わっていくよ。
小児看護のおすすめ本7選
1. 看護の現場ですぐに役立つ 小児看護のキホン
赤ちゃんから高校生まで幅広い子どもを対象とする小児看護について、子どもの気持ちを楽にする看護法と、フィジカルアセスメントのノウハウを解説した本です。子どもの心と体、生活習慣、年齢特有の疾患など、小児看護の基本的なポイントがまとめられています。
自覚症状を正確に伝えられない子どもの状態を把握するための、発達段階に合わせたコミュニケーションについて学べます。小児科に配属されたばかりの人の最初の1冊に向いています。
ページ数が多すぎないため、配属前の短い期間でも読み通しやすい構成です。小児看護の全体像をつかんでから、技術や疾患の本に進むとスムーズです。
2. 小児フィジカルアセスメント ポケットBOOK
小児病棟やクリニック、障害児施設、学校、保育所などで子どもと関わる看護師に向けて、「何か変だな?」と思ったときに、何をどのように見て、正常か異常かを判断できるようにまとめたポケットブックです。イラストや写真、図が豊富です。
子どもは言葉以外にも、表情や顔色、姿勢、息づかいなどで自分の状態を表します。こうした特徴をふまえた観察のポイントを、ポケットに入れて持ち歩きながら確認できるのが利点です。保育園や学校など、病院以外で子どもと関わる看護師にも向いています。
同じシリーズには成人向けの「フィジカルアセスメント ポケットBOOK」もあります。成人看護から小児看護に移った人は、両方を見比べると、子ども特有の観察のポイントがわかりやすくなります。
3. 子どもの訴えを見極める ナースのための小児フィジカルアセスメント
症状をうまく訴えられない子どもの状態を見極めるためのフィジカルアセスメントを解説した本です。基本編では、すべての主訴に共通するABCDアプローチとバイタルサイン、トリアージについて、症候編では症例をもとに、除外すべき疾患や情報の集め方を解説しています。
症状ごとに「何を見て、どう判断するか」を学べるため、小児の外来や救急、電話相談に関わる看護師に特に役立ちます。ボリュームがあるので、基本を身につけたあとに読むのがおすすめです。
4. 新訂第2版 写真でわかる小児看護技術アドバンス
観察やコミュニケーションから、日常生活援助、臨床看護技術までを、鮮明な写真とWeb動画で解説した本です。新訂第2版では「医療的ケア児への在宅看護」が追加され、JRC蘇生ガイドライン2020に対応して改訂されています。
子どもの体格に合わせた手技を、写真と動画で「見て」「聴いて」確認できるのが特徴です。初めて行う処置の前に予習しておくと、落ち着いて実施できます。医療的ケア児の在宅看護にも触れているため、訪問看護に関わる人にも参考になります。
5. 根拠と事故防止からみた 小児看護技術 第4版
子どもの発達段階に応じた看護技術の手順を、写真・イラスト・動画で紹介した本です。子どもや家族に説明できる「根拠」、実践を助ける「コツ」、「注意」、医療事故を防ぐための「事故防止のポイント」、異常時の「緊急時対応」が豊富に記載されています。
ページ数が多く、病棟に1冊置いて辞書のように使うのに向いた本です。学習にも臨床にも使える内容で、後輩への指導の根拠を確認するときにも役立ちます。
第4版は2025年に発行された新しい版です。旧版を持っている人は、改訂の内容を確認してから買い替えを検討しましょう。
6. いい顔生まれる こどもまんなか小児看護技術
看護技術の各手順で考えるポイントとして、「安全」「苦痛緩和」「生活リズム」「プレパレーション」「セルフケア」の5つの視点を示した本です。各項目には、年齢や状況を設定したコミュニケーションの例も掲載されています。
子どもや親との対話の例から、反応をどうとらえて次の実践につなげるかを学べます。処置の手順だけでなく、子どもが安心して処置を受けられる関わりを考えたい人におすすめです。実践のエビデンスや子どもの権利を守る視点も意識した構成になっています。
7. エビデンスに基づく小児看護ケア関連図
ダウン症候群、肺炎、麻疹、1型糖尿病、ネフローゼ症候群、白血病、てんかん、脳性まひなど22疾患について、病態生理・症状・検査・診断・治療・合併症を関連図で解説した本です。プレパレーションや生活援助についても紹介されています。
受け持ちの子どもの疾患を、病態から看護までつなげて理解したいときに役立ちます。看護計画を立てるときや、実習指導を担当するときの資料としても使えます。
発行から年数がたっているため、治療や検査の最新情報は医師や院内の資料で確認しながら使いましょう。病態のしくみを図で理解するという点では、今でも学びの助けになる本です。
小児看護の本の比較早見表
| 書名 | テーマ | おすすめの人 |
|---|---|---|
| 小児看護のキホン | 小児看護の基本 | 配属されたばかりの新人 |
| 小児フィジカルアセスメント ポケットBOOK | 観察(持ち歩き) | 病棟・保育園・学校の看護師 |
| ナースのための小児フィジカルアセスメント | 症候別の判断 | 外来・救急の看護師、中堅 |
| 写真でわかる小児看護技術アドバンス | 技術(写真・動画) | 処置の予習をしたい人 |
| 根拠と事故防止からみた小児看護技術 | 技術の根拠・事故防止 | 病棟の辞書として |
| こどもまんなか小児看護技術 | 5つの視点・対話例 | 関わり方を深めたい人 |
| 小児看護ケア関連図 | 疾患と病態 | 看護計画・実習指導 |
レベル別・小児看護の本の読む順番
小児科に配属された新人
「小児看護のキホン」で全体像をつかみ、「小児フィジカルアセスメント ポケットBOOK」を勤務中に持ち歩きましょう。処置の前には「写真でわかる小児看護技術アドバンス」で手順を予習すると安心です。
成人看護から異動・転職した人
成人看護の経験は大きな強みですが、正常値や関わり方の違いに戸惑うことがあります。ポケットBOOKで子どもの観察の基本を確認し、「こどもまんなか小児看護技術」で子どもとの関わり方を学ぶのがおすすめです。小児科の目標づくりには小児科看護師の目標例文も参考になります。
中堅・指導する立場の人
「根拠と事故防止からみた小児看護技術」で技術の根拠を確認し、「ナースのための小児フィジカルアセスメント」で症候から判断する力を深めましょう。後輩への説明にも役立ちます。
ゆい家族は、子どもの「いつもと違う」にいちばん早く気づく存在だよ。家族の「なんだか変」という言葉は、大切な情報として受け止めてね。
本で学んだことを臨床で生かすコツ
- 年齢別の正常値を手元にバイタルサインの年齢別の目安を、ポケットブックや院内資料ですぐ確認できるようにする。
- 「いつも」を知る家族から普段の様子(機嫌、食事、睡眠、排泄)を聞き、変化に気づくための基準にする。
- 処置の前に説明する年齢に合った言葉や道具を使ってプレパレーションを行い、終わったらがんばりを認める。
- 家族と情報を共有する子どもの状態とケアの方針を家族に伝え、一緒にケアに参加してもらう。
保育園など病院以外で子どもに関わる看護師向けの本は、保育園看護師におすすめの本で紹介しています。
小児看護の本に関するよくある質問
小児科に配属されたら最初に読む本は?
看護学生のときの小児看護学の教科書で足りる?
プレパレーションについて学べる本は?
NICUで働く場合も同じ本でいい?
外来や小児クリニックで働く看護師におすすめの本は?
子どもが泣いて処置が進まないときのヒントは本で学べる?
- 小児看護は、発達段階・言葉以外のサイン・家族支援など成人看護と違う点が多い
- 新人は入門書とポケットブックで、小児看護の基本と観察のポイントを押さえる
- 処置の前は写真・動画の本で予習し、根拠と事故防止の本で理解を深める
- プレパレーションや子どもとの対話例を学び、子どもが安心できる関わりを考える
- 薬の量や手技は、医師の指示と院内の基準で必ず確認する