糖尿病看護のおすすめ本7選|インスリン・患者指導が苦手な人に

「インスリンの種類が多くて、どれがどんな薬なのか覚えられない」「低血糖が起きたときに慌ててしまう」「食事や運動の話をしても、患者さんの行動がなかなか変わらない」——糖尿病看護は、どの病棟でも関わる機会がある一方で、苦手意識をもちやすい分野です。
この記事では、糖尿病のある患者さんに関わる看護師に向けて、糖尿病看護のおすすめ本を7冊紹介します。基本がわかる入門書、ポケットサイズの早見本、薬の早引き本、セルフケア支援やフットケアの専門書まで、目的別に比較表つきでまとめました。
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- 糖尿病看護が難しく感じる理由
- 糖尿病看護の本を選ぶ4つのポイント
- 糖尿病看護のおすすめ本7選と比較表
- 配属先・目的別の選び方
- 血糖管理と患者指導の勉強を続けるコツ
ゆい糖尿病の患者さんは、内科だけじゃなく外科や整形外科、精神科にもたくさんいるんだ。どの病棟にいても役に立つ知識だから、基本をしっかり押さえておこうね。
糖尿病看護が難しく感じる3つの理由
薬の種類が多く、新しい薬も増えている
糖尿病の治療薬には、飲み薬だけでも作用の違う多くの種類があります。インスリンも、効き始めや効果が続く時間によって種類が分かれ、GLP-1受容体作動薬などの注射薬もあります。薬の種類ごとに低血糖の起こりやすさや注意点が違うため、覚えるのが大変なのです。
血糖値に影響する要因が多い
血糖値は、食事、運動、薬だけでなく、感染症や手術、ステロイドの使用、ストレスなどでも変わります。入院中は食事の量や時間が変わることも多く、血糖値の変化の理由を考えながら観察する力が求められます。
患者さんの生活を変える支援が必要
糖尿病は、患者さんが一生付き合っていく病気です。看護師が正しい知識を伝えるだけでは、生活の習慣はなかなか変わりません。患者さんの思いや生活の状況を理解し、その人ができる方法を一緒に考えるセルフケア支援が大切になります。
ゆい「食事を守ってください」と伝えるだけだと、患者さんは責められているように感じてしまうこともあるんだ。まずは、患者さんの生活の話をじっくり聞くところから始めてみてね。
糖尿病看護の本を選ぶ4つのポイント
1. 最初は病態・治療・合併症を一冊で学べる入門書を
糖尿病看護を初めて学ぶ人は、病態、検査、治療、合併症、セルフケアまでを一冊で学べる入門書を選びましょう。全体像を先につかんでおくと、個別のテーマを学ぶときにも理解しやすくなります。
2. 薬は「新しい情報」が載った本で確認する
糖尿病の治療薬は、新しい薬が次々に登場しています。薬について調べる本は、発行年が新しく、現在使われている薬が載っている本を選びましょう。
3. 病棟か外来かで重視する内容を変える
病棟では、入院中の血糖管理や低血糖・高血糖への対応、退院に向けた指導が中心になります。外来では、継続的な療養支援やフットケアが重要になります。自分が関わる場面に合わせて本を選ぶと、すぐに実践に生かせます。
4. 学会が編集した本でエビデンスを確認する
専門性を高めたい人は、日本糖尿病教育・看護学会が編集した本など、エビデンスに基づいた標準的なケアがまとめられた本を選ぶと安心です。
糖尿病看護のおすすめ本7選
ここからは、糖尿病のある患者さんに関わる看護師におすすめの本を紹介します。
1. 看護の現場ですぐに役立つ 糖尿病看護のキホン
糖尿病の病態や合併症、治療などの専門知識と、それに基づくセルフケアの方法、さまざまな状態の患者さんに合わせた看護をまとめた入門書です。患者さんがその人らしく生活できるよう支えるための看護を解説しています。
イラストが多く、手に取りやすい価格の入門書です。糖尿病の基本から看護までを一冊で確認できるため、初めて糖尿病の患者さんを受け持つ人に向いています。
発行から数年たっているため、新しい薬については後で紹介する薬の本などで補いましょう。病態や合併症、セルフケア支援の考え方を学ぶ本として使うのがおすすめです。
2. まるごと図解 糖尿病看護&血糖コントロール
糖尿病の患者さんをみるための基礎知識から、合併症を予防するための看護実践までを図解で学べる本です。経験豊富な認定看護師が看護のポイントを解説しています。どこから読んでもわかるように構成されています。
図が中心の構成で、血糖コントロールの仕組みや合併症の起こり方をイメージで理解できる本です。文字の多い本が苦手な人でも、少しずつ読み進められます。
どこから読んでもわかる構成なので、受け持ち患者さんの治療に合わせて必要なページだけを読む使い方もできます。
3. 病棟・外来でできる 糖尿病看護
医師、認定看護師、経験の浅い看護師が登場する会話形式で、糖尿病看護をイラストと図解で解説した本です。糖尿病の基本、食事療法・運動療法、飲み薬、インスリン療法、GLP-1受容体作動薬、CGM(持続血糖測定)、合併症などを扱っています。
看護師が困ったり悩んだりする場面を想定し、先輩がそばにいたらどうアドバイスするかという視点で書かれた本です。会話形式なので、読み物として気軽に読み進められます。
CGMやGLP-1受容体作動薬など、比較的新しい治療にも触れているため、最近の糖尿病治療を学び直したい人にも向いています。病棟と外来のどちらで働く人にも使いやすい1冊です。
4. 糖尿病看護ポケット・スタンダード
糖尿病をもって生活する人への看護アプローチの具体的な方法を、ポケットサイズにまとめた本です。がん治療や手術、心不全、認知症の治療を受けている患者さんなど、さまざまな場面での糖尿病看護をその場で確認できる内容です。
入院患者さんの多くが糖尿病をもっていることから、糖尿病以外の病気で入院している患者さんの血糖管理にも役立つ本です。内科以外の病棟で働く人にもおすすめです。
ポケットに入れて持ち歩けるサイズなので、勤務中に確認したいことが出てきたときにすぐ開けます。学会が編集しているため、内容の信頼性も高い1冊です。
5. 糖尿病のくすりポイントチェックBOOK
種類の多い糖尿病治療薬について、大事なことだけをコンパクトにまとめた早引き本です。病棟、外来、在宅、施設のどこでも使えるよう、引きやすさとわかりやすさを重視して作られています。患者さんや家族への指導にも役立ちます。
2026年に刊行された新しい本で、治療薬の種類が多くて混乱しやすい人に向いています。薬の特徴や注意点をすぐに確認できるため、配薬や患者指導の前の確認に使えます。
持ち歩きやすいサイズなので、入門書と組み合わせて現場用にするのがおすすめです。在宅や施設で働く看護師にも役立つ内容です。
6. 糖尿病看護スタンダード
エビデンスに基づくケアと、専門家の看護スキルをまとめたシリーズの1冊です。糖尿病のある入院患者さんに対して、適切に血糖をコントロールしながら合併症を防ぎ、生活していけるようにするセルフケア支援の方法を解説しています。
入門書でひととおり学んだあと、標準的なケアを根拠とともに学びたい人に向いた本です。学会が編集しているため、院内の勉強会や指導の資料を作るときの参考にもなります。
糖尿病看護に関わる機会が多い内科病棟の看護師や、糖尿病の療養指導に関心がある人におすすめです。
7. 糖尿病看護フットケア技術 第4版
日本糖尿病教育・看護学会が開催する糖尿病重症化予防(フットケア)研修に準拠したテキストです。看護としてのフットケアの意義、足病変の治療、記録用紙の活用、フットケア外来の実際などを扱い、さまざまな患者さんの事例を看護過程に沿って解説しています。
糖尿病の合併症の一つである足病変を防ぐための、予防的なフットケアを本格的に学べる専門書です。第4版は11年ぶりの改訂で、内容が大きく見直されています。
外来でフットケアを担当する人や、フットケア外来の立ち上げに関わる人におすすめです。研修の受講を考えている場合は、受講の条件を学会の案内で確認しておきましょう。
糖尿病看護のおすすめ本の比較表
| 本 | レベル | こんな人に |
|---|---|---|
| 糖尿病看護のキホン | 入門 | ゼロから学びたい |
| まるごと図解 糖尿病看護&血糖コントロール | 入門 | 図解でイメージしたい |
| 病棟・外来でできる糖尿病看護 | 入門〜中級 | 現場の悩みに沿って学びたい |
| 糖尿病看護ポケット・スタンダード | 入門〜 | 勤務中にさっと確認したい |
| 糖尿病のくすりポイントチェックBOOK | 入門〜 | 治療薬をすばやく調べたい |
| 糖尿病看護スタンダード | 中級 | エビデンスに基づくケアを学びたい |
| 糖尿病看護フットケア技術 | 中級〜上級 | フットケアを本格的に学びたい |
配属先・目的別の選び方
糖尿病の患者さんを初めて受け持つ人
「糖尿病看護のキホン」か「まるごと図解 糖尿病看護&血糖コントロール」で基本を学び、「糖尿病のくすりポイントチェックBOOK」で薬の知識を補うのがおすすめです。新しい治療についても学びたい場合は「病棟・外来でできる糖尿病看護」を選びましょう。
内科以外の病棟で働く人
外科や整形外科、精神科などでも、糖尿病をもつ患者さんは多くいます。「糖尿病看護ポケット・スタンダード」は、他の病気の治療中の血糖管理にも触れているため、どの病棟の看護師にも使いやすい本です。
外来や療養指導に関わる人
「糖尿病看護スタンダード」でセルフケア支援を深め、フットケアに関わる場合は「糖尿病看護フットケア技術」を加えましょう。糖尿病療養指導に関する資格に関心がある人は、資格の条件も早めに確認しておくと目標を立てやすくなります。
ゆい糖尿病看護は、患者さんと長く関わるほど面白さがわかってくる分野だよ。小さな変化を一緒に喜べる関係をつくれるといいね。
血糖管理と患者指導の勉強を続ける5つのコツ
- 低血糖の対応を最初に確認する症状、血糖値の目安、院内の対応手順を確認し、すぐに動けるようにしておく。
- 使われている薬を1つずつ調べる受け持ち患者さんの治療薬を本で調べ、作用や低血糖の起こりやすさを確認する。
- 血糖値の変化の理由を考える食事量、活動量、感染、ステロイドなど、血糖値が変わった理由を振り返る。
- 患者さんの生活の話を聞く食事の時間や仕事、家族の状況を聞き、その人ができる方法を一緒に考える。
- 足を見る習慣をつける清拭や入浴介助のときに、足の傷や皮膚の変化、爪の状態を観察する。
内科病棟で役立つ本を広く探したい人は内科看護師におすすめの本7選を、検査データの読み方を学びたい人は看護師におすすめの検査値の本7選もあわせて読んでみてください。
糖尿病看護の本に関するよくある質問
糖尿病看護を学ぶなら最初の1冊は?
インスリンの種類を覚えるにはどの本がいい?
内科以外の病棟でも糖尿病看護の本は必要?
患者指導がうまくいかないときに読む本は?
フットケアを学ぶにはどうすればいい?
糖尿病看護の経験はどんな職場で生かせる?
- 糖尿病看護では、薬・血糖管理・合併症・セルフケア支援の知識が求められる
- 入門書で全体像をつかみ、薬は新しい情報が載った本で確認する
- 内科以外の病棟では、ポケットサイズの本で他疾患の治療中の血糖管理を確認する
- 慣れてきたら、学会編集の本でセルフケア支援やフットケアを深める
- 薬の投与や血糖値への対応は、必ず院内の基準と医師の指示に従う