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看護師の看護記録の書き方|SOAP方式の例文&テンプレート【新人必読】

「SOAPの書き方が分からない」 「先輩から『記録が薄い』と指摘される」 「毎日の記録に時間がかかりすぎる」
看護記録は新人看護師が最も苦手とする業務のひとつ。 でも書き方の「型」を覚えれば、誰でも短時間で質の高い記録が書けるようになります。
この記事では、
- 看護記録の基本(目的・種類・SOAP)
- SOAP方式のコピペOKテンプレート
- ケース別の記載例文(術後・転倒予防・終末期など)
- 新人がやりがちなNG例と改善方法
- 記録時間を半分にする時短テクニック
をまとめました。スマホで開きながらリアルタイムで参考にできる構成です。 ナースステーションのお守りとして、ブックマーク必須です。
看護記録とは?目的と種類
看護記録は、看護ケアの内容と患者さんの反応を記録した法的に重要な書類です。
看護記録の3つの目的
- 看護の継続性確保:他のスタッフへの情報伝達
- ケアの質向上:振り返りと改善のため
- 法的証拠:医療事故・訴訟時の証拠となる
看護記録の主な種類
| 記録の種類 | 内容 |
|---|---|
| 経過記録(SOAP) | 患者の状態・反応の経過 |
| 看護計画 | 看護問題と目標、介入計画 |
| 看護サマリー | 入院期間中のまとめ |
| 申し送り記録 | シフト間の情報引き継ぎ |
| インシデントレポート | 事故・ヒヤリハットの記録 |
この記事では、最も頻繁に書く**経過記録(SOAP方式)**を中心に解説します。
SOAP方式とは?4つの要素
SOAPは経過記録を書く際の標準フォーマットです。
| 文字 | 意味 | 内容 |
|---|---|---|
| S | Subjective(主観的情報) | 患者本人や家族の発言 |
| O | Objective(客観的情報) | バイタル、観察、検査結果 |
| A | Assessment(アセスメント) | 看護師の判断・分析 |
| P | Plan(計画) | 今後の看護計画 |
SOAPの基本的な流れ
S:患者が「◯◯」と訴えた
↓
O:観察すると◯◯だった(バイタル等の客観的データ)
↓
A:これらから◯◯と考えられる
↓
P:◯◯の対応を継続する/追加する
患者さんの主観的な訴えから始まり、客観的なデータと合わせて分析し、次の行動を計画する流れです。
SOAP記録の基本テンプレート【コピペOK】
標準テンプレート
【日時】2026年5月15日 14:00
S:患者本人より「◯◯」との訴えあり。
O:バイタル:BP ◯◯/◯◯mmHg、HR ◯◯回/分、SpO2 ◯%、BT ◯℃、RR ◯回/分。
◯◯部位の◯◯を観察。
食事摂取量◯割、水分摂取◯ml。
A:◯◯と考えられる。◯◯のリスクあり。
P:◯◯の観察継続。
◯◯時間ごとにバイタル測定。
異常時は医師にコール。
このテンプレを基本に、ケースに応じて項目を加減します。
ケース別:SOAP記録の例文集
例1:術後1日目(消化器外科)
【日時】2026年5月15日 10:00
S:「お腹が痛い。傷のあたりがズキズキする」と訴えあり。
痛みのスケール NRS 5/10。
O:BP 128/82mmHg、HR 88回/分、SpO2 97%(room air)、BT 37.3℃。
腹部創部:発赤・腫脹なし、ガーゼ汚染なし。
ドレーン:淡血性100ml/24h。
排ガスなし、腸蠕動音やや微弱。
食事はまだ未開始(術後1日目)。
A:術後創部痛と考えられる。バイタル安定、感染兆候なし。
鎮痛薬使用後の効果評価が必要。
P:医師指示の鎮痛薬(ロキソニン60mg)を1錠投与。
投与30分後に痛みのスケール再評価。
創部、ドレーン排液量、バイタルを4時間ごとに観察。
例2:転倒リスクのある高齢患者
【日時】2026年5月15日 21:00
S:「夜中にトイレに行きたいから、自分で起きて行く」と発言あり。
O:85歳女性、入院4日目。下肢筋力低下あり。
入院前に自宅で2回転倒歴あり。
ナースコール理解はあるが、自分で動いてしまう傾向。
室内のベッド柵2点設置。
A:転倒・転落リスク高い。本人の自立志向と安全のバランスが課題。
P:トイレ移動時は必ずナースコールするよう繰り返し説明。
夜間は2時間ごとの巡回時に声かけ。
センサーマット使用検討を医師・家族と相談。
例3:終末期患者の状態変化
【日時】2026年5月15日 06:00
S:本人の意識レベル低下のため発語なし。
家族「もう長くないんですよね…」と涙ぐみながら発言あり。
O:BP 88/52mmHg、HR 124回/分、SpO2 88%(O2 3L)、BT 36.2℃、RR 28回/分(不規則)。
意識レベル JCS Ⅲ-100。チェーンストークス呼吸あり。
四肢末梢冷感、チアノーゼ軽度。
尿量:過去6時間で20ml。
A:全身状態の悪化、看取りが近いと考えられる。
家族の精神的サポートが必要。
P:バイタル測定を1時間ごとに継続。
家族の希望に応じて面会時間を柔軟に対応。
家族の精神的サポートを行いつつ、必要時は医師にコール。
本人の安楽な体位を維持。
例4:糖尿病患者の血糖管理
【日時】2026年5月15日 12:00
S:「お腹が空いて食事が待ち遠しい」と発言あり。
O:62歳男性、糖尿病コントロール目的入院。
食前血糖:182mg/dL。
朝食前のHbA1c:8.2%。
食事8割摂取予定(糖尿病食 1600kcal)。
食後血糖測定が指示あり。
A:食前血糖がやや高め。食後の血糖変動の確認が必要。
患者自身の食事への意識づけも継続必要。
P:食前にスライディングスケールでインスリン6単位施行。
食後2時間で血糖測定。
食事内容と血糖値を記録、医師カンファで報告。
食事制限について本人と再確認。
例5:精神的不安が強い患者
【日時】2026年5月15日 22:00
S:「眠れない。明日の検査結果が怖い」と訴えあり。
涙を流しながら不安を表出。
O:30歳女性、入院2日目。
明日に乳腺の精密検査結果説明あり。
バイタル:BP 132/85mmHg、HR 92回/分。
普段の入眠時間(22時)を過ぎても入眠困難。
A:検査結果への不安による入眠困難。
不安の傾聴と支持的な関わりが必要。
P:30分間ベッドサイドで傾聴。
不安の内容を共有してもらい、明日の検査説明への準備をサポート。
入眠困難が続けば、頓服のマイスリー5mgを医師指示にて使用検討。
朝、申し送りで日勤に情報共有。
新人がやりがちなNG記録例
NG1:主観と客観を混同
「患者さんの顔色が悪く、しんどそうだった」
→ 「悪く」「しんどそう」は主観。客観的データを加える。
改善例:
「顔色蒼白、額に冷汗あり。BP 92/58mmHg、HR 105回/分。患者本人『気持ち悪い』と訴え。」
NG2:アセスメントがない
S:「痛い」と訴え。 O:腹部圧痛あり。 P:医師にコール。
→ Aがない。「なぜそう判断したか」を必ず書く。
改善例:
A:腹膜炎兆候あり、緊急性が高いと判断。
NG3:抽象的すぎる
「いつも通り」「特に変化なし」
→ 何を観察したか不明。具体的に書く。
改善例:
「バイタル昨日比変化なし。創部発赤・腫脹なし、排尿排便あり、食事8割摂取。」
NG4:書きすぎ・冗長
患者さんはとてもにこやかに笑って、私の顔を見て嬉しそうに「今日は調子がいいです」と何度も繰り返しおっしゃいました。
→ 看護記録は事実の記録。簡潔に。
改善例:
S:「今日は調子がいい」との発言複数回あり。表情明るい。
NG5:他者を批判
「医師の指示が遅く、対応が遅れた」
→ 法的証拠になる書類。他者批判はNG。
改善例:
「医師指示確認後、◯時◯分に対応開始。」
NG6:記憶ベースで書く
時間が経ってから記録すると、事実が曖昧になります。 ケアの直後に書くのが鉄則。
看護記録の時間を半分にする5つのテクニック
テクニック1:定型文を活用
「バイタル安定」「異常なし」など、繰り返し使う表現はメモ帳やテンプレに。 電子カルテなら定型文機能を活用。
テクニック2:観察項目をテンプレ化
ケースごとに「必ず書く項目」をリスト化しておく。
- 術後:創部、ドレーン、バイタル、痛み、排ガス
- 転倒リスク:移動時の状況、認知機能、声かけ内容
- 終末期:意識レベル、呼吸状態、家族の状況
テクニック3:SOAP順を守る
書く順番がブレると時間がかかる。S→O→A→Pの順を必ず守る。
テクニック4:箇条書きを多用
文章にすると時間がかかる。箇条書き+数字で簡潔に。
テクニック5:シフト中の小まめなメモ
ケアの直後にメモ → 終業時にまとめて記録、より、ケアごとに小まめに記録するほうが結果的に早い。
看護記録の評価基準
良い看護記録は以下の基準を満たします。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 客観性 | 主観と客観が明確に区別されている |
| 具体性 | 数値・具体的事実が記載されている |
| 簡潔性 | 必要な情報が簡潔にまとまっている |
| 継続性 | 他のスタッフが見て状況が把握できる |
| 法的妥当性 | 訴訟時にも耐えられる事実記録 |
看護記録に関するよくある質問
Q1:手書きと電子カルテで書き方は違う?
基本的なフォーマット(SOAP)は同じ。電子カルテは定型文・コピー機能があり時短可能。
Q2:1回の記録にどれくらい時間をかけるべき?
慣れれば1患者あたり3〜5分が目安。慣れるまでは10分かかってもOK。
Q3:書き直しはどうする?
電子カルテは修正履歴が残る。手書きは二重線+押印で訂正。修正液はNG。
Q4:勤務時間内に書ききれない時は?
時間外勤務として申告。サービス残業で書くのは病院側にも問題があります。
Q5:略語はどこまで使っていい?
院内で承認された略語のみ使用。それ以外は誤解の元なのでフルスペル。
Q6:他職種への情報共有はどう書く?
「PT報告事項」「ケアマネへの引き継ぎ事項」を明記。
Q7:記録のトレーニングはどうすればいい?
院内研修の他、書籍・YouTube動画も豊富。新人向けの「SOAP記録例文集」書籍は1冊買って手元に置くと便利。
看護記録のスキルが転職で評価される理由
質の高い看護記録が書ける看護師は、転職市場でも評価されます。
評価される理由
- 観察力・アセスメント力の証明になる
- チーム医療の中で情報共有できる人材として認められる
- 新人指導もできる中堅・ベテラン看護師として転職時に有利
転職活動では、面接で「これまでの看護記録で気をつけていたこと」を聞かれることもあります。 良い記録が書ける看護師は、それだけでアドバンテージです。
無料で転職相談ができる:レバウェル看護の公式サイト ※ 自分のスキルがどう評価されるか、転職エージェントに聞いてみてください。
まとめ:SOAPの「型」を守れば、誰でも上達できる
看護記録の書き方をまとめます。
- SOAP(主観→客観→分析→計画)の順を必ず守る
- 客観的データ(バイタル、観察事実)を必ず入れる
- アセスメント(なぜそう判断したか)を必ず書く
- NG:主観と客観の混同、アセスメント抜け、抽象表現、他者批判
- 時短:定型文活用、テンプレ化、小まめなメモ
最初は時間がかかっても、3ヶ月続ければ確実に上達します。 良い記録が書ける看護師は、現場でも転職市場でも信頼されます。
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