訪問看護師の個人目標の具体例|目標管理シート例文

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「訪問看護の目標管理シート、何を書けばいいの?」「病棟のときの目標と同じでいいのかな」「1年目だから目標が思いつかない」——訪問看護ステーションで個人目標の提出を求められて、手が止まる人は多いでしょう。

この記事では、訪問看護師の個人目標の立て方と、立場別・テーマ別の具体例をまとめました。目標管理シートにそのまま書ける形の例文に加え、半年後・1年後の自己評価の例文も紹介します。

この記事でわかること
  • 訪問看護師の個人目標の立て方
  • 1年目・経験者・管理者候補の目標例文
  • アセスメント・家族支援・連携などテーマ別の例文
  • 目標管理シートの記入例と自己評価の例文
編集部ゆい

訪問看護は、一人で利用者さんのお宅に伺う仕事。病棟とは求められる力が少し違うから、目標も「訪問ならでは」の視点で立てると書きやすくなるよ。

目次

訪問看護師の個人目標の立て方

病棟との違いを意識する

訪問看護では、一人で判断する場面が多いこと、生活の場で看護をすること、家族や多職種との連携が欠かせないことが病棟との大きな違いです。目標を立てるときは、この3つのどこを伸ばしたいかを考えると、テーマが決まりやすくなります。

ステーションの方針とつなげる

個人目標は、ステーションの年間目標とつながっていると評価されやすくなります。「看取りの件数を増やす」「新規の利用者を受け入れる」「記録の効率化を進める」など、ステーションの方針を確認してから、自分が担う部分を目標にしましょう。

評価できる形にする(SMART)

目標は、あとで「できた・できなかった」を判断できる形にするのがポイントです。「具体的に(S)」「測れる(M)」「達成できる(A)」「方針と関係がある(R)」「期限がある(T)」を意識しましょう。書き方の基本は看護師の目標管理シートの書き方でも解説しています。

あいまいな目標評価しやすい目標
アセスメント力を高める担当利用者全員について、3か月ごとに状態の変化と看護計画の見直しを行い、カンファレンスで報告する
家族支援を頑張る介護負担の大きい家族に対し、訪問のたびに困りごとを聞き取り、必要なサービスをケアマネジャーに提案する(年3件以上)
連携を強化する主治医・ケアマネジャーへの報告を、状態変化があった当日中に行う

立場別の個人目標の例文

訪問看護1年目(病棟から転職)

例文1:独り立ちに向けて6月までに同行訪問を終え、9月までに担当利用者10名の単独訪問ができるようになる。訪問前に前回の記録を確認し、観察項目をメモにまとめてから訪問する。
例文2:制度の理解介護保険と医療保険の訪問看護の違いを理解し、担当利用者がどちらの保険で訪問しているかを説明できるようになる。わからない点は月1回、管理者に確認する。
例文3:生活の場での看護利用者の自宅にある物品を使ったケアの工夫を学び、年度内に2件以上、家族が続けやすいケア方法を提案する。

訪問看護に移る前後の勉強は、訪問看護に転職する前に勉強しておくことも参考にしてください。

訪問看護の経験2〜5年目

例文4:アセスメント担当利用者全員の状態を3か月ごとに評価し、看護計画を見直す。見直しの結果を月1回のカンファレンスで報告し、ほかのスタッフの意見を取り入れる。
例文5:オンコール対応オンコールの電話対応で判断に迷った事例を記録し、月1回ふり返る。年度末までに、よくある相談への対応をまとめた簡単なフローを作成し、ステーション内で共有する。
例文6:看取りの支援看取り期の利用者と家族に対し、予測される経過や連絡の目安を説明する資料を使い、年度内に担当するすべての看取りケースで説明を行う。

リーダー・管理者候補

例文7:後輩の育成新しく入職したスタッフの同行訪問を担当し、3か月で単独訪問ができるよう指導する。月1回面談を行い、不安なことや困りごとを聞き取る。
例文8:ステーション運営新規利用者の受け入れ窓口を担い、ケアマネジャーや病院の地域連携室からの依頼に当日中に返答する。年度内に新規利用者を〇名受け入れる。
例文9:業務改善訪問記録の入力にかかる時間を見直し、記録のテンプレートを作成する。半年後に、スタッフ一人あたりの記録時間を1日30分短縮する。

管理者の役割については、訪問看護ステーション管理者の役割と要件でまとめています。

編集部ゆい

目標の数は2〜3個に絞るのがおすすめ。たくさん書くより、1年で本当に取り組めることを選んだほうが、評価の面談でも話しやすいよ。

テーマ別の個人目標の例文

家族支援

例文10介護を担う家族の負担を把握するため、訪問のたびに家族の体調や困りごとを聞き取り、記録に残す。必要に応じて、ショートステイなどのサービスをケアマネジャーに提案する。

多職種連携

例文11主治医やケアマネジャーへの報告を、状態変化があった当日中に行う。サービス担当者会議には担当利用者の8割以上で参加し、看護の視点から意見を伝える。

感染対策・安全管理

例文12訪問バッグの物品と感染対策用品を毎週点検し、不足がない状態を保つ。ヒヤリハットを月1件以上報告し、ステーション内で共有する。

精神科訪問看護

例文13精神科訪問看護の利用者について、服薬状況と生活リズムを毎回確認し、変化があったときは主治医に報告する。年度内に精神科訪問看護に関する研修に1回以上参加する。

自己研鑽

例文14在宅でよく使う医療機器(在宅酸素、胃ろう、膀胱留置カテーテルなど)について、年度内に勉強会を1回担当し、ステーション内で知識を共有する。

小児・医療的ケア児の訪問

例文15医療的ケア児の訪問で使う機器(吸引器、経管栄養など)の扱いを学び、年度内に小児の利用者を単独で訪問できるようになる。家族が困ったときの連絡先と対応の流れを、訪問時に確認する。

リハビリ職との協働

例文16リハビリ職が訪問している利用者について、月1回情報を共有し、日常生活の中で続けられる運動や介助の方法を家族に一緒に伝える。

目標が思いつかないときのヒント

「何を目標にすればいいかわからない」ときは、次の質問に答えてみると、テーマが見つかりやすくなります。

  • この1年で困ったことは?判断に迷った訪問、うまく説明できなかった場面、時間が足りなかった業務など。
  • 先輩から言われたことは?面談や同行訪問でもらった助言は、そのまま目標のヒントになる。
  • 利用者や家族の声は?「もっとこうしてほしい」と言われたことを、改善の目標にする。
  • ステーションで足りないことは?記録の時間、物品の管理、新人の教育など、チームの課題に自分が関われる部分を探す。

困ったことを目標にすると、1年後に「できるようになった」と実感しやすく、自己評価も書きやすくなります。反対に、すでにできていることを目標にすると、評価の面談で「成長が見えない」と言われることがあるため注意しましょう。

オンコールや看取りなど、負担の大きい業務を目標にする場合は、一人で抱え込まないよう、管理者に相談できる体制もあわせて確認しておくと安心です。

訪問看護の勉強に役立つ本は、訪問看護のおすすめ本7選で紹介しています。

目標管理シートの記入例

項目記入例
目標担当利用者全員の看護計画を3か月ごとに見直し、カンファレンスで報告する
具体的な行動訪問ごとに観察項目を記録する/月末に担当利用者の状態をまとめる/月1回カンファレンスで報告する
達成の基準年度内に担当利用者全員について、4回の見直しを行う
期限3月末
必要な支援カンファレンスでの時間の確保、管理者からの助言

自己評価の例文

半年後や年度末の自己評価では、できたこと・できなかったこと・次に取り組むことの3点をまとめると書きやすくなります。

自己評価の例文(達成できた場合)担当利用者10名について、3か月ごとに看護計画を見直し、カンファレンスで報告できた。ほかのスタッフの意見から、褥瘡予防のケア方法を変更した事例があり、状態の改善につながった。来年度は、見直しの結果を家族にもわかりやすく伝える工夫に取り組みたい。
自己評価の例文(一部達成の場合)オンコール対応のふり返りは毎月行えたが、対応フローの作成は年度内に完成できなかった。原因は、記録をまとめる時間を確保できなかったことにある。来年度は、月1回のふり返りの時間にフローの作成を進め、上半期中の完成を目指す。

自己評価の書き方は看護師の自己評価の書き方でも詳しく解説しています。

訪問看護師の個人目標に関するよくある質問

目標はいくつ書けばいい?
ステーションの様式によりますが、2〜3個が目安です。数を増やすより、1年間で実際に取り組めることを選びましょう。
訪問件数を目標にしてもいい?
ステーションの方針で訪問件数が重視されている場合は、目標にしてもかまいません。ただし、件数だけでなく、看護の質に関する目標もあわせて立てるとバランスがよくなります。
パートでも個人目標は必要?
ステーションによって異なります。パートでも求められる場合は、担当する訪問の範囲でできる目標を立てましょう。
病棟のときの目標を使い回してもいい?
テーマは参考になりますが、訪問看護の仕事に合わせて書き直しましょう。生活の場での看護、家族支援、連携など、訪問ならではの視点を入れると評価されやすくなります。
まとめ
  • 訪問看護の目標は「一人での判断」「生活の場での看護」「連携」の視点で考える
  • ステーションの年間目標とつなげると評価されやすい
  • SMARTを意識し、あとで達成度を判断できる形で書く
  • 目標は2〜3個に絞り、具体的な行動と期限を決める
  • 自己評価は「できたこと・できなかったこと・次に取り組むこと」でまとめる
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この記事を書いた人

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