看護計画の評価の書き方|例文と計画修正のコツ

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「看護計画の評価って、何を書けばいいの?」「『目標達成』と書くだけでいいのかな」「計画を修正するときの書き方がわからない」——看護計画は立てるより、評価のほうが難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、看護計画の評価の基本の型と、達成度別・看護問題別の例文をまとめました。病棟の看護記録でも、看護学生の実習記録でも使える内容です。

この記事でわかること
  • 看護計画の評価で書くべき4つの要素
  • 評価日の決め方
  • 目標達成・一部達成・未達成の例文
  • 看護問題別(転倒・褥瘡・疼痛など)の評価例
  • 計画の継続・修正・終了の判断のしかた
編集部ゆい

評価は「計画が患者さんに合っていたか」を確かめる大事なステップ。型を覚えておけば、毎回迷わずに書けるようになるよ。

目次

看護計画の評価とは

看護計画の評価とは、立てた目標(期待される結果)がどの程度達成できたかを判断し、計画を続けるか、修正するか、終了するかを決めることです。看護過程の「アセスメント→看護問題→計画→実施→評価」の最後のステップにあたります。

評価で大切なのは、「頑張った」「よくなった」という印象ではなく、目標に照らして、患者さんの状態がどう変わったかを事実で示すことです。看護計画そのものの書き方は看護計画の書き方|OP・TP・EPの例文で解説しています。

評価で書くべき4つの要素

  • 達成度の判断目標を「達成」「一部達成」「未達成」のどれかで判断する。
  • 判断の根拠(事実)観察した数値、患者さんの言動、できたこと・できなかったことなどの事実を書く。
  • 達成・未達成の理由なぜ達成できたのか、なぜできなかったのかを分析する。
  • 今後の方針計画を継続・修正・終了のどれにするか、修正するなら何を変えるかを書く。

この4つを順番に書けば、評価の文章は自然とまとまります。

要素書き方の例
達成度目標は一部達成と判断する。
根拠日中の離床は1日3回できているが、夜間はナースコールを押さずに一人で立ち上がる様子が2回みられた。
理由夜間はトイレに行きたい気持ちが強く、ナースコールを押すことを忘れてしまうためと考えられる。
方針計画を修正し、就寝前と夜間2時間ごとにトイレ誘導を行う。

評価日の決め方

評価日は、計画を立てるときに決めておきます。目標の内容によって、評価までの期間は変わります。

目標のタイプ評価日の目安
急性期の症状(疼痛、発熱など)1〜3日後
日常生活動作の改善(離床、排泄など)1週間前後
褥瘡の治癒、栄養状態の改善1〜2週間ごと
退院指導、セルフケアの習得退院予定日の数日前

評価日に達成できていなくても、途中で状態が大きく変わった場合は、評価日を待たずに計画を見直しましょう。

編集部ゆい

評価日は、病院や実習先のルールに合わせてね。実習では「受け持ち期間の最終日」に評価することも多いよ。

達成度別の評価の例文

目標達成の例文

例文(術後の疼痛)目標「術後3日目までに、疼痛がNRS3以下になり、歩行練習ができる」は達成した。術後3日目のNRSは安静時1、体動時3であり、鎮痛薬を歩行練習の30分前に使用することで、病棟内を2周歩行できた。疼痛は自制内でコントロールできているため、本計画は終了とする。

一部達成の例文

例文(排泄の自立)目標「1週間後までに、トイレで排泄できる」は一部達成と判断する。日中はナースコールで介助を依頼し、トイレで排泄できている。夜間はおむつ内での排泄が続いている。夜間は眠気が強く、尿意を感じてから移動するまでに間に合わないためと考えられる。計画を修正し、夜間はポータブルトイレを設置し、就寝前に排泄を促す。評価は1週間後とする。

未達成の例文

例文(食事摂取量)目標「1週間後までに、食事を毎食7割以上摂取できる」は未達成である。食事摂取量は毎食3〜5割にとどまり、「味が薄くて食べる気がしない」との発言がある。食事の内容が嗜好に合っていないことが原因と考えられる。計画を修正し、栄養士に相談して食事形態と内容を見直すとともに、家族に好みの食べ物を確認する。評価は5日後とする。
注意:「未達成=失敗」ではない目標が達成できなかったときは、目標の設定が高すぎた、計画が患者さんに合っていなかったなど、理由を分析して修正することが大切です。理由を書かずに「未達成。継続」とだけ書くのは避けましょう。

看護問題別の評価例

転倒・転落のリスク

評価例受け持ち期間中、転倒・転落はなかった。移動時はナースコールで介助を依頼できており、ベッド周囲の環境整備も継続できている。退院後も自宅での転倒のリスクがあるため、家族に手すりの設置や段差の解消を説明する計画を追加する。

褥瘡

評価例仙骨部の発赤は、2時間ごとの体位変換と除圧マットの使用により、1週間で消失した。新たな発赤はみられない。自力での体位変換はまだ難しいため、体位変換の計画は継続する。

疼痛

評価例腰痛はNRS6から4に軽減したが、目標のNRS3以下には至っていない。痛みは朝の起き上がり時に強くなるため、起床前の鎮痛薬の使用について医師に相談し、計画を修正する。

退院指導・セルフケア

評価例インスリンの自己注射は、手順書を見ながら一人で実施できるようになった。単位の確認を忘れることが1回あったため、注射前に声に出して単位を確認する方法を指導した。退院までに3回続けて正しく実施できれば、計画を終了とする。

便秘

評価例目標「3日以内に自然排便がある」は達成した。入院後4日間排便がなかったが、水分摂取を1日1,200mlに増やし、腹部マッサージを行ったところ、2日目に普通便の排便があった。活動量が少ない状態は続いているため、水分摂取と排便の観察は継続する。

不安

評価例手術に対する不安は、術前オリエンテーションのあと「流れがわかって少し安心した」との発言があり、軽減したと判断する。一方で「麻酔から覚めなかったらどうしよう」との発言が続いているため、麻酔科医からの説明の機会を調整し、計画を修正する。

誤嚥のリスク

評価例食事中のむせは、とろみ剤の使用と30度以上のギャッチアップにより、1食あたり3回から1回に減少した。発熱や痰の増加はない。むせが完全にはなくなっていないため、言語聴覚士と相談し、食事形態の見直しを計画に追加する。

評価でよくあるNG例と直し方

NG例どこが問題か直し方の例
目標達成。根拠がなく、何をもって達成としたかわからないNRSが2に低下し、歩行練習ができたため目標達成とする。
よくなってきている。何がどう変わったのかがあいまい食事摂取量が3割から6割に増えた。
未達成。継続。理由の分析がなく、同じ計画では改善が見込めない夜間に眠れていないことが原因と考えられるため、睡眠への援助を追加する。
患者が頑張っていた。主観的な印象で、評価の根拠にならないリハビリに毎日参加し、歩行距離が20mから50mに伸びた。

評価の文章を書いたら、「なぜそう判断したのか」をほかの人が読んでわかるかを確認してみましょう。数値や患者さんの発言など、だれが見ても同じように判断できる事実を入れると、評価の質が上がります。

計画の継続・修正・終了の判断

判断どんなとき書き方の例
終了目標を達成し、問題が解決した目標を達成したため、本計画は終了とする。
継続計画は合っているが、目標達成まで時間がかかる改善の傾向がみられるため、計画を継続し、〇日後に再評価する。
修正計画が患者さんに合っていない、状態が変わった〇〇のため計画を修正し、△△を追加する。

計画を修正するときは、何を変えたのかがわかるように書くことが大切です。OP(観察計画)・TP(ケア計画)・EP(教育計画)のどれを変えたのかも明記すると、ほかのスタッフに伝わりやすくなります。

実習記録で評価を書くときのコツ

看護学生の実習記録では、受け持ち期間の最後に評価を書くことが多いでしょう。次の点を意識すると、指導者に伝わりやすい評価になります。

  • 目標の文章をそのまま引用してから、達成度を判断する
  • 毎日の記録(SOAP)から、根拠になる事実を選んで書く
  • 「〜と考えられる」と、自分の分析であることがわかる表現にする
  • 受け持ちが終わったあとも、病棟で続けてほしいケアを書く

SOAPの書き方は看護記録の書き方|SOAPの例文で、実習記録に役立つ本は実習記録・看護過程の本おすすめ7選で紹介しています。

看護計画の評価に関するよくある質問

評価は「S」「O」「A」「P」で書くの?
施設によって様式が異なります。SOAPの「A(アセスメント)」と「P(計画)」の部分で評価を書く施設もあれば、看護計画の評価欄に文章で書く施設もあります。所属先のルールに合わせましょう。
評価日に達成できていなかったら?
理由を分析し、計画を継続するか修正するかを判断します。改善の傾向があれば継続、変化がなければ修正を検討しましょう。
患者さんが退院して評価できなかったら?
退院時点での状態をもとに評価し、退院後の生活で続けてほしいケアや、外来・在宅への申し送り事項を書きましょう。
評価の文章が長くなってしまう
「達成度→根拠→理由→方針」の4つを1〜2文ずつにまとめると、簡潔になります。根拠は、目標に関係する事実だけを選びましょう。
まとめ
  • 看護計画の評価は「達成度→根拠→理由→方針」の4要素で書く
  • 評価日は目標の内容に合わせて、計画を立てるときに決めておく
  • 未達成のときは理由を分析し、計画の修正につなげる
  • 修正するときは、OP・TP・EPのどこを変えたかを明記する
  • 実習記録では、目標を引用し、毎日の記録から根拠を選んで書く
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この記事を書いた人

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