看護実習がつらいときの乗り切り方|記録・指導・睡眠

「記録が終わらなくて、毎日ほとんど寝ていない」「指導者さんに声をかけるのがこわい」「患者さんに何を話せばいいのかわからない」——看護実習は、看護学生生活のなかでもいちばんつらいと感じる人が多い時期です。
この記事では、看護実習でつらいと感じやすい場面を整理し、場面ごとの乗り切り方と、限界のときの相談の仕方をまとめました。今まさに実習中の人も、これから実習が始まる人も、できそうなことから試してみてください。
- 看護実習がつらいと感じやすい場面
- 記録・指導・患者さんとの関わりの乗り切り方
- グループの人間関係と睡眠不足への対処
- 実習前にできる準備
- 限界だと感じたときの相談の仕方
ゆい実習がつらいのは、慣れない環境で、患者さんのために一生懸命考えているからだよ。全部を完璧にしなくていいから、できることから一緒に考えようね。
看護実習がつらいと感じやすい場面
| 場面 | よくある悩み |
|---|---|
| 記録 | アセスメントが書けない、毎日深夜まで終わらない |
| 指導者・教員とのやりとり | 報告のタイミングがわからない、質問に答えられない |
| 患者さんとの関わり | 会話が続かない、拒否されたときにどうすればいいかわからない |
| グループの人間関係 | メンバーとの温度差、役割分担の不公平感 |
| 生活リズム | 朝が早い、睡眠不足、食事がとれない |
実習のつらさは、知識や技術の不足だけでなく、慣れない環境での緊張や睡眠不足が重なって大きくなることが多くあります。どの場面がいちばんつらいのかを把握すると、対処の優先順位をつけやすくなります。
記録が終わらないときの乗り切り方
実習のつらさで最も多く挙がるのが記録です。記録に時間がかかる理由は、主に「何を書けばいいかわからない」「情報が整理できていない」「完璧に書こうとしすぎる」の3つです。
- 実習中のメモをその日のうちに整理する帰宅後すぐに、S情報・O情報などに分けて整理しておく。翌日に回すと思い出せなくなる。
- 事前学習を「使える形」にする受け持ち患者さんの疾患について、病態・症状・検査・治療・看護のポイントを1枚にまとめておく。
- まず書き切ってから直すアセスメントで手が止まったら、思いついたことを書き出してから整える。
- 終わらせる時間を決める「何時までに寝る」と決め、残りはわからない点として翌日に質問する。
アセスメントが情報の羅列になってしまうときは、「この情報から何がいえるか」「だから看護として何が必要か」を一文ずつ足してみましょう。看護学生向けの本は実習記録・看護過程の本おすすめ7選|看護学生向けで紹介しています。現役看護師向けですが、看護記録の書き方がわかる本おすすめ7選で紹介している本は、記録の考え方をつかむのにも役立ちます。
指導者さん・先生とのやりとりがつらいとき
報告は「結論から」短く
報告のタイミングや内容に迷ったら、「誰の・何について・結論・理由」の順で短くまとめてみましょう。たとえば「〇号室の〇〇さんのバイタルサインの報告です。体温が37.8℃で、朝より上がっています」のように、最初に何の報告かを伝えると、忙しい指導者さんにも伝わりやすくなります。
質問に答えられなかったときは
指導者さんや先生の質問は、学生を責めるためではなく、理解を確認し、考えを深めてもらうためのものです。答えられなかったときは「調べて、明日お伝えします」と伝え、翌日に報告しましょう。わからないことをそのままにしない姿勢が伝わります。
声をかけるタイミングがわからないとき
指導者さんが忙しそうで声をかけられないときは、「今、〇分ほどお時間よろしいでしょうか」と、かかる時間を添えて声をかけると相手も判断しやすくなります。緊急性のあること(患者さんの状態の変化など)は、ためらわずにすぐ報告してください。
ゆい指導者さんに声をかけるのは勇気がいるよね。でも、患者さんの安全に関わることは、学生でもすぐに伝えることが大切だよ。迷ったら報告、を合言葉にしてね。
患者さんとの関わりに悩むとき
「会話が続かない」「ケアを断られてしまった」など、患者さんとの関わりに悩む学生も多くいます。
- 会話は、天気や食事、趣味など身近な話題から始める
- 沈黙を無理に埋めようとせず、そばにいることも大切にする
- ケアを断られたら、理由をたずね、時間を変えて再度提案する
- 患者さんの言葉や表情の変化は、メモして記録に生かす
患者さんに断られると落ち込みますが、断る理由を知ることも、患者さんを理解する大切な情報です。体調や気分、ほかの予定など、さまざまな理由があります。指導者さんにも相談しながら関わり方を考えましょう。
つらい場面に立ち会ったとき
実習では、患者さんの病状が悪化する場面や、終末期の患者さんとの関わりなど、気持ちが大きく揺れる経験をすることもあります。つらいと感じた気持ちは、ひとりでしまい込まず、先生やグループのメンバーと話すことが大切です。カンファレンスで振り返ることで、気持ちが整理され、看護についての学びにもつながります。
グループの人間関係と睡眠不足への対処
グループの人間関係
実習は少人数のグループで行うことが多く、メンバーとの関係がつらさにつながることがあります。全員と仲良くなる必要はありませんが、情報共有や役割分担は、実習を進めるうえで必要なことと割り切って協力しましょう。不公平感が大きいときは、ひとりで抱えず先生に相談してください。
睡眠不足
睡眠不足が続くと、集中力が落ちて実習中のミスにつながりやすくなります。患者さんの安全のためにも、睡眠時間の確保は大切です。
- 寝る時間を先に決めて、記録はその時間までに区切る
- 通学時間に、翌日の行動計画を見直す
- 休日はまとめて寝だめするより、生活リズムを崩さないようにする
- 朝食は簡単なものでもとる
- 寝る前のスマートフォンを控えて、眠りに入りやすくする
実習前にできる準備
実習のつらさは、事前の準備で軽くできる部分もあります。
- 実習要項を読み込む実習の目標、記録の様式、提出期限を確認しておく。
- よく出る疾患と検査値を復習する実習病棟の特徴から、受け持つ可能性が高い疾患を予想して復習する。
- 看護技術を練習しておくバイタルサイン測定や清拭など、実習で行う技術の手順と根拠を確認する。
- 持ち物をそろえる名札、秒針付きの時計、筆記用具、メモ帳など、忘れると困るものを前日までに準備する(看護実習の持ち物リスト)。
実習の参考書の選び方は、看護学生におすすめの教科書・参考書ランキング10選|国試対策・実習対策にも参考にしてください。
限界だと感じたときの相談の仕方
眠れない、食べられない、実習に行こうとすると体調が悪くなる——このような状態が続くときは、ひとりで抱え込まず、早めに先生に相談してください。相談するときは、次のように伝えると話しやすくなります。
- いつから、どんな状態が続いているか(例:1週間、毎日3時間しか眠れていない)
- 何がいちばんつらいのか(記録、人間関係、体調など)
- どうしてほしいか(記録の進め方を相談したい、少し休みたいなど)
学校の学生相談室や保健室、医療機関も利用できます。学校の人に話しにくいときは、厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)」など、公的な相談窓口もあります。ストレスとの付き合い方は、看護師のストレス解消法も参考になります。
ゆい実習は期間が決まっているよ。今日を乗り切れたら、それだけで十分。休むことも相談することも、看護師になるために大切な力だからね。
看護実習がつらいときによくある質問
実習記録で毎日徹夜するのは普通?
指導者さんがこわくて質問できません
実習で落ちる(単位を落とす)ことはある?
実習がつらくて看護師をあきらめたくなりました
実習中のストレス解消法は?
- 実習のつらさは、記録・指導・患者さんとの関わり・人間関係・睡眠不足が重なって大きくなりやすい
- 記録はその日のうちにメモを整理し、終わらせる時間を決めて区切る
- 報告は「誰の・何について・結論」から短く伝え、答えられない質問は翌日に調べて伝える
- 実習前に実習要項・疾患・看護技術・持ち物を準備しておくと、負担を減らせる
- 眠れない・食べられない状態が続くときは、早めに先生や相談窓口に相談する