感染対策のおすすめ本7選|看護師・リンクナース向け

「手指衛生や防護具の使い方は知っているつもりだけれど、根拠を聞かれると答えられない」「感染対策のリンクナースを任されたけれど、何を勉強すればいいのかわからない」「接触予防策と飛沫予防策の違いを、後輩にうまく説明できない」——感染対策は、すべての看護師に関わる基本でありながら、体系的に学ぶ機会が少ない分野です。
この記事では、病棟の看護師や感染対策のリンクナースに向けて、感染対策のおすすめ本を7冊紹介します。基本がわかる入門書、写真や動画で手技を学べる本、持ち歩ける本、ICTやサーベイランスの本まで、目的別に比較表つきでまとめました。
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- 感染対策が難しく感じる理由
- 感染対策の本を選ぶ4つのポイント
- 看護師・リンクナースにおすすめの本7選と比較表
- 立場・目的別の選び方
- 感染対策を現場で続けるコツ
ゆい感染対策は、患者さんを守るだけじゃなくて、看護師自身や家族を守ることにもつながるんだ。「なぜそうするのか」を知ると、毎日の手指衛生も意味のあるケアに変わるよ。
感染対策が難しく感じる3つの理由
「なんとなく」で行っていることが多い
手指衛生や防護具の着脱は、新人のころに教わった手順をそのまま続けている人が多いのではないでしょうか。手順は覚えていても、根拠まで理解していないと、状況が変わったときに正しく判断できません。後輩に指導するときにも、説明に困ることがあります。
感染症や感染経路の知識が幅広い
感染対策では、標準予防策(スタンダードプリコーション)に加えて、接触・飛沫・空気といった感染経路別の予防策を理解する必要があります。感染症ごとにどの予防策が必要かを知るには、微生物や感染症の知識も欠かせません。
ガイドラインや考え方が更新される
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、感染経路の考え方や対策は大きく見直されました。新しい感染症への備えも含め、感染対策は知識の更新が求められる分野です。
ゆいリンクナースになると、病棟のみんなから質問されることも増えるよ。わからないことは本や感染管理の担当者に確認しながら、一緒に学んでいく姿勢で大丈夫だからね。
感染対策の本を選ぶ4つのポイント
1. 自分の立場に合った本を選ぶ
病棟で日々のケアを行う看護師と、リンクナースやICT(感染対策チーム)のメンバーでは、必要な知識が違います。まずは自分の役割に合ったレベルの本を選びましょう。
2. 発行年と新しい知見への対応を確認する
感染対策は、ガイドラインの改訂や新しい感染症の流行によって内容が変わります。新型コロナウイルス感染症後の考え方が反映されているかなど、発行年を確認して選ぶと安心です。
3. 手技は写真や動画で確認できる本を
手指衛生や防護具の着脱、無菌操作などの手技は、文章だけではイメージしにくいものです。写真や動画で確認できる本を選ぶと、正しい手順を身につけやすくなります。
4. 職場の種類に合っているか
病院、高齢者施設、在宅では、感染対策の体制や使える物品が違います。施設や在宅で働く人は、病院以外の対策も扱っている本を選びましょう。
感染対策のおすすめ本7選
ここからは、看護師やリンクナースにおすすめの感染対策の本を、入門書から順に紹介します。
1. 看護の現場ですぐに役立つ 感染症対策のキホン 第2版
臨床ですぐに役立つ感染症対策の知識をまとめた入門書です。感染症対策の基礎、病院や施設・在宅でよく見る感染症とその対策、処置ごとの感染対策、事例、病棟以外の部署での対策に分けて解説しています。第2版では新型コロナウイルス感染症の情報も加えられています。
イラストが多く、感染対策の基本をなぜ必要かというところから理解できる入門書です。病院だけでなく、施設や在宅でよく見る感染症も扱っているため、どの職場で働く人にも使いやすい内容です。
手に取りやすい価格なので、新人の最初の1冊や、感染対策を一から学び直したい人におすすめです。
2. 病院・施設・地域で使える 看護師のための感染対策
看護師が押さえておきたい感染対策の知識と手技を、写真と動画で解説した本です。感染が起こる仕組み、標準予防策と感染経路別予防策、洗浄・消毒・滅菌、手指衛生、防護具の使い方、無菌操作、検体の採取方法、カテーテル留置時の感染予防などを扱っています。
QRコードから動画を見られるため、防護具の着脱や手指衛生の手順を目で確認できるのが大きな特長です。新人看護師や看護学生にもわかりやすい内容になっています。
病院に加えて、在宅や施設での対応も収録されているため、職場を問わず使える1冊です。後輩に手技を教えるときの資料としても役立ちます。
3. 感染管理ナースポケットブック
感染管理に焦点をあて、病棟別や病棟を横断する看護業務の全体像をコンパクトにまとめたポケットブックです。看護師が作る「マイノート」の土台として、必要な知識や施設に共通する事項をあらかじめ載せ、自分の施設の方法を書き加えていけるように作られています。
感染症が専門ではない看護師や、経験の浅い看護師が感染管理に関わることを想定して作られた本です。自分の施設のやり方を書き込んでいけるので、使うほど自分専用のマニュアルになります。
ポケットに入るサイズなので、勤務中にさっと確認したいときにも便利です。訪問看護や介護施設で働く看護師にも役立つ内容です。
4. 基礎から学ぶ医療関連感染対策 改訂第4版
感染対策の基礎知識から最新の臨床実践までを扱ったテキストです。改訂第4版では、新型コロナウイルス感染症の流行で変化した感染経路の考え方、CDCの隔離予防策ガイドラインの改訂や法改正に伴う変更点、新興感染症への備えと対応などが大幅に加筆されています。
2026年に改訂された、感染対策を体系的に学べる定番のテキストです。初心者はもちろん、感染管理の認定看護師や専門看護師を目指す人、感染対策チームのメンバーにも役立つ内容です。
リンクナースとして感染対策の根拠をしっかり理解したい人や、病棟で感染対策の勉強会を開く人におすすめです。標準予防策からサーベイランスまで、一冊で幅広く学べます。
5. 感染症プラチナマニュアル Ver.9 2025-2026
感染症の診療に必要な内容をハンディサイズにまとめたマニュアルです。Ver.9では新型コロナウイルス感染症の記述が刷新され、感染対策の章も全面的に見直されています。敗血症などの新しいガイドラインや主要な論文の情報も更新されています。
もともとは医師向けの感染症診療のマニュアルですが、職種を問わずすべての医療者に向けた本として作られています。感染症の種類や抗菌薬の使い方を調べたいときに役立ちます。
専門的な内容が多いため、最初の1冊ではなく、感染対策の基本を学んだ人が感染症の知識を深めるために使う本です。抗菌薬の投与が多い病棟や、感染管理を専門にしたい人におすすめです。
6. 感染対策のQ&A厳選集56
ICT(感染対策チーム)が実際に受けた質問とその答え、さまざまな施設の取り組みをまとめた本です。マニュアルどおりの指導から一歩進んで、現場のスタッフの疑問に臨機応変に答えられるようになることを目指しています。
リンクナースになると、病棟のスタッフから「これってどうすればいいの?」と聞かれる機会が増えます。この本は、実際の現場で出てくる疑問とその答え方を学べるため、リンクナースやICTのメンバーに向いています。
ダウンロードして使える指導セットがついているため、病棟での勉強会や指導の準備にも役立ちます。
7. 感染対策のためのサーベイランス まるごとサポートブック 改訂版
感染対策のためのサーベイランスについて、準備からフィードバックの方法までを初心者にもわかるように解説した本です。すぐに使えるデータやフォーマットをダウンロードできます。サーベイランスに苦手意識があるICTや感染管理認定看護師に向けた本です。
サーベイランスとは、感染の発生状況を継続的に調べて、対策に生かす取り組みのことです。データの集め方からフィードバックまでを学べるため、病棟でサーベイランスに関わることになった人に役立ちます。
内容は専門的なので、ICTのメンバーや感染管理を専門にしたい人向けの本です。病棟のリンクナースがデータ収集を担当する場合にも、目的や方法を理解するのに役立ちます。
感染対策のおすすめ本の比較表
| 本 | 対象 | こんな人に |
|---|---|---|
| 感染症対策のキホン | 新人〜全員 | 基本をやさしく学びたい |
| 看護師のための感染対策 | 新人〜全員 | 手技を写真と動画で確認したい |
| 感染管理ナースポケットブック | 全員 | 自分用のマニュアルを作りたい |
| 基礎から学ぶ医療関連感染対策 | リンクナース〜 | 感染対策を本格的に学びたい |
| 感染症プラチナマニュアル | 中級〜上級 | 感染症や抗菌薬の知識を深めたい |
| 感染対策のQ&A厳選集56 | リンクナース・ICT | スタッフの質問に答えたい |
| サーベイランス まるごとサポートブック | ICT | サーベイランスに取り組みたい |
立場・目的別の選び方
病棟で働く新人・若手の看護師
「感染症対策のキホン」か「看護師のための感染対策」で、標準予防策と感染経路別予防策の基本を学びましょう。手指衛生と防護具の着脱は、動画で正しい手順を確認しておくと安心です。
リンクナースを任された人
「基礎から学ぶ医療関連感染対策」で根拠を体系的に学び、「感染対策のQ&A厳選集56」でスタッフの疑問への答え方を身につけましょう。「感染管理ナースポケットブック」に院内のルールを書き込んでおくと、質問を受けたときにすぐ確認できます。
施設や在宅で働く人
施設や在宅での感染対策も扱っている「感染症対策のキホン」や「看護師のための感染対策」がおすすめです。「感染管理ナースポケットブック」も、訪問看護や介護施設での活用を想定して作られています。
感染管理を専門にしたい人
「基礎から学ぶ医療関連感染対策」に加えて、「感染症プラチナマニュアル」や「サーベイランス まるごとサポートブック」で専門的な知識を深めましょう。感染管理の認定看護師に関心がある人は、資格の条件も確認しておくと目標が立てやすくなります。
ゆい感染対策は、病棟のみんなが同じ方法で続けることがいちばん大切なんだ。リンクナースは、学んだことをみんなにわかりやすく伝える橋渡し役だよ。
感染対策を現場で続ける5つのコツ
- 手指衛生のタイミングを意識する患者さんに触れる前後、清潔・無菌操作の前、体液に触れた後、患者さんの周りの環境に触れた後など、院内で決められたタイミングを守る。
- 防護具の着脱の順番を確認する脱ぐときに自分を汚染しないよう、院内の手順に沿った順番で着脱する。
- 感染経路別予防策を整理する接触・飛沫・空気のそれぞれで、必要な防護具や個室管理の考え方を確認しておく。
- 疑問をためないわからないことは、リンクナースや感染管理の担当者に早めに確認する。
- 学んだことを共有する勉強会やカンファレンスで、学んだことや気づいたことを病棟で共有する。
新人のうちに身につけたい基本を広く学びたい人は看護師の勉強におすすめの本7選を、検査データの見方も学びたい人は看護師におすすめの検査値の本7選もあわせて読んでみてください。
感染対策の本に関するよくある質問
感染対策を学ぶなら最初の1冊は?
リンクナースになったら何を読めばいい?
古い版の感染対策の本は使える?
施設や訪問看護で働く看護師におすすめの本は?
抗菌薬について学ぶにはどの本がいい?
感染管理の専門家になるには?
- 感染対策は、手順だけでなく根拠まで理解することが大切
- 新人は入門書と動画つきの本で、標準予防策と手技の基本を身につける
- リンクナースは、体系的なテキストとQ&A集で指導に備える
- 感染対策は考え方が更新されるため、発行年を確認して本を選ぶ
- 具体的な対策は、必ず院内のマニュアルと感染管理の担当者の指示に従う