社会人から看護師になるには|年齢・学費と使える給付金

「今の仕事を続けながら、看護師を目指せるのかな」「30代、40代からでも間に合う?」「学費と生活費をどうしよう」——社会人から看護師を目指すときは、勉強そのものより、お金や時間、家族との調整に悩む人が多くいます。
この記事では、社会人から看護師になるための道のりを、年齢の考え方、入試、学校選び、お金の準備、使える給付金の順に整理しました。看護師になるルート全体を知りたい人は、先に「看護師になるには」の基本も確認しておくとスムーズです。
- 社会人から看護師を目指せる年齢の考え方
- 社会人入試の内容と準備
- 社会人に合った学校の選び方
- 学費・生活費の準備と使える給付金
- 仕事や子育てと両立するためのポイント
ゆい社会人から看護師を目指すのは、決して珍しいことではないよ。準備することは多いけれど、ひとつずつ整理すれば道は見えてくるからね。
社会人から看護師になれる?年齢の考え方
看護師国家試験に年齢制限はありません。社会人経験を経て看護学校に入学し、看護師になる人もいます。入学の可否は年齢ではなく、各学校の入試で判断されます。
ただし、年齢が上がるほど考えておきたいことも増えます。
| 考えておきたいこと | 内容 |
|---|---|
| 在学期間 | 3〜4年間は学業と実習が中心になる |
| 体力 | 実習や、就職後の夜勤を含む働き方に対応できるか |
| お金 | 学費に加えて、在学中の生活費をどう確保するか |
| 家族 | 家事や育児、介護の分担をどうするか |
社会人経験は、患者さんやご家族とのコミュニケーション、チームで仕事を進める力など、看護の現場で生かせる場面が多くあります。年齢を理由にあきらめる前に、何が課題になるのかを具体的に洗い出してみましょう。
卒業後の就職についても、あらかじめ考えておくと安心です。新卒の看護師は病院に就職して基礎を身につける人が多いですが、夜勤の有無や教育体制は職場によって大きく異なります。在学中の実習や就職活動を通して、自分の年齢や生活に合った職場を探していきましょう。看護師になってから働き方を変える人も多く、選択肢は1つではありません。
社会人が看護師になるまでのルート
看護師になるには、指定された大学・短期大学・専門学校などで学び、看護師国家試験に合格する必要があります。社会人の場合も基本のルートは同じで、主に次のような選択肢があります。
| ルート | 年数の目安 | 社会人にとっての特徴 |
|---|---|---|
| 専門学校(3年課程) | 3年 | 社会人入試を設けている学校が多い。比較的短期間で受験資格を得られる |
| 短期大学(3年課程) | 3年 | 3年で受験資格を得られる |
| 4年制大学 | 4年 | 社会人入試や編入制度がある大学もある。保健師・助産師の課程を選べる大学もある |
| 准看護師から2年課程へ | 准看護学校2年+2年課程2年など | 准看護師として働きながら看護師を目指せる |
准看護師から看護師を目指すルートは、働きながら資格を取りたい人の選択肢になります。准看護師の免許を取ったあと、一定の実務経験があれば通信制の2年課程に進むこともできます(実務経験の条件は学校の募集要項で確認してください)。ルート全体の比較は、看護師は大卒と専門卒どっちがいい?給料・キャリアの違いも参考になります。
社会人入試の内容と準備
社会人入試の内容は学校によって異なりますが、小論文・作文と面接を中心に、基礎学力や一般常識の試験を課す学校がよく見られます。
- 募集要項で出願資格を確認する社会人経験の年数や年齢など、出願の条件は学校ごとに違う。
- 志望動機を言葉にするなぜ今、看護師を目指すのか。これまでの経験をどう生かすのかを整理する。
- 小論文の練習をする医療や社会に関するテーマで書く練習をし、人に読んでもらって直す。
- 基礎学力を復習する国語や数学の試験がある場合は、基礎から復習する。
- 面接の練習をする学業と生活の両立の見通しも聞かれやすいので、具体的に答えられるようにする。
試験科目に合わせた参考書の選び方は、看護師におすすめの小論文の本7選|受験・採用試験に効く参考書でも紹介しています。
ゆい面接では「なぜ今の仕事を辞めてまで看護師なのか」をよく聞かれるよ。きっかけになった出来事を、自分の言葉で話せるようにしておこうね。
学費と生活費の準備
社会人から看護師を目指すときにいちばん大きな課題になりやすいのが、お金の準備です。学費は学校の種類や地域によって大きく異なるため、志望校の募集要項で「卒業までの総額」を確認しましょう。入学金・授業料のほか、実習費、教科書代、実習着、交通費などもかかります。
在学中は、授業と実習でフルタイムの仕事を続けるのは難しいことが多く、生活費の確保も必要です。
- 入学までに、在学期間中の生活費をどのくらい貯められるか
- 家族の収入でどこまでまかなえるか
- 授業や実習に影響しない範囲でアルバイトができるか
- 奨学金や給付金、修学資金をどこまで使えるか
教科書代の目安や、節約の工夫は看護学生の教科書代はいくら?節約のコツと卒業後の売り方でまとめています。
社会人が使える給付金・奨学金
社会人が看護学校に通う場合に検討したい主な制度は次のとおりです。条件や金額は変更されることがあるため、必ず窓口で最新の情報を確認してください。
専門実践教育訓練給付金
雇用保険の被保険者期間などの条件を満たす人が、厚生労働大臣が指定した講座を受講する場合に、受講費用の一部が支給される制度です。ハローワークの案内では、受講費用の50%(年間上限40万円)が支給され、資格を取得して修了後1年以内に雇用保険の被保険者として就職すると追加の支給があるとされています。看護師の養成課程が指定講座になっている学校もありますが、すべての学校が対象ではありません。志望校が対象かどうか、自分が受給要件を満たすかを、ハローワークで事前に確認しましょう。
高等職業訓練促進給付金(ひとり親家庭向け)
ひとり親家庭の親が、看護師などの資格を取るために養成機関で学ぶ場合に、修業期間中の生活費を支援する制度です。自治体の案内では、住民税非課税世帯は月10万円、課税世帯は月70,500円で、修業期間の最後の12か月は月4万円が加算されるとされています。児童扶養手当の受給と同等の所得水準であることなどの条件があり、窓口はお住まいの自治体です。
奨学金・修学資金
日本学生支援機構の奨学金のほか、都道府県の看護職員修学資金、病院の修学資金などがあります。病院の修学資金には、卒業後に一定期間その病院で働くと返済が免除されるものがありますが、途中で辞めた場合の返済条件などもよく確認してから利用しましょう。
仕事・子育てと両立するためのポイント
- 家族と、家事や育児の分担を入学前に話し合っておく
- 実習中は朝が早く、記録で夜も忙しくなることを伝えておく
- 子どもの急な発熱など、預け先を複数確保しておく
- 通学時間が長すぎない学校を選ぶ(実習先への移動も含めて)
- 同じ立場の社会人学生とつながり、情報を共有する
看護師になったあとも、夜勤や子育てとの両立は多くの人が悩むテーマです。働き方の選択肢を知っておくと、入学前の不安も減らせます。夜勤なしで働ける看護師の職場8選では、夜勤のない働き方も紹介しています。
ゆい社会人から看護師になると、人生経験がそのまま患者さんへの寄り添い方に生きることがあるよ。焦らず、準備を整えてから一歩を踏み出してね。
社会人から看護師になるに関するよくある質問
40代から看護師になるのは遅い?
働きながら看護学校に通える?
社会人入試は一般入試より有利?
専門実践教育訓練給付金はどの学校でも使える?
勉強のブランクが長くてもついていける?
- 看護師国家試験に年齢制限はなく、社会人から看護師を目指す人もいる
- 社会人入試は小論文・面接が中心の学校が多く、志望動機を具体的に準備する
- 学費は「卒業までの総額」で比べ、在学中の生活費も含めて計画する
- 専門実践教育訓練給付金や高等職業訓練促進給付金は、条件と対象校を事前に確認する
- 家族との分担や預け先など、両立の準備は入学前から始める