看護師の失業保険|もらえる条件・金額・手続きの流れ

「看護師を辞めたら、失業保険はもらえるの?」「自己都合だと、すぐにはもらえないって本当?」「体調を崩して辞めた場合はどうなるの?」——退職を考えるとき、次の仕事までの生活費は大きな心配ごとです。
この記事では、看護師が退職後に受け取れる失業保険(雇用保険の基本手当)の条件・金額・手続きをまとめました。体調不良で辞める場合や、すぐに転職する場合のポイントも紹介します。
- 失業保険をもらえる条件
- もらえる金額と日数の目安
- 自己都合退職の給付制限と、体調不良で辞めた場合の扱い
- ハローワークでの手続きの流れ
- 再就職手当と受給中の注意点
ゆい失業保険は、次の仕事を探す間の生活を支えてくれる制度。条件や手続きを知っておくと、辞めたあとに慌てずに済むよ。
失業保険(基本手当)とは
一般に「失業保険」と呼ばれているのは、雇用保険の基本手当のことです。雇用保険に加入していた人が退職し、働く意思と能力があり、仕事を探しているときに、次の仕事が決まるまでの生活を支えるために支給されます。
病院やクリニック、施設で雇用保険に加入して働いていた看護師も対象です。給与明細で「雇用保険料」が引かれていれば、加入していると考えられます。
失業保険をもらえる条件
| 退職の理由 | 必要な加入期間の目安 |
|---|---|
| 自己都合退職(一般の離職者) | 退職日以前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上 |
| 会社都合(倒産・解雇など)や、正当な理由のある自己都合退職 | 退職日以前の1年間に、被保険者期間が通算6か月以上 |
被保険者期間は、賃金の支払いの基礎となった日数が11日以上ある月などを1か月として数えます。転職を繰り返している場合でも、前の職場の加入期間を通算できることがあります。詳しくはハローワークで確認しましょう。
もらえる金額と日数の目安
1日あたりの金額(基本手当日額)
基本手当日額は、退職前6か月の賃金をもとにした「賃金日額」の約50〜80%(60〜64歳は約45〜80%)です。賃金が低い人ほど、割合が高くなります。賞与は計算に含まれません。また、年齢ごとに上限額があります。
夜勤手当や残業代も賃金に含まれるため、夜勤の多い看護師は、基本給だけで考えるより金額が高くなることがあります。
もらえる日数(所定給付日数)
| 雇用保険の加入期間 | 自己都合退職(65歳未満)の場合 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
会社都合の退職などでは、年齢と加入期間によって日数が長くなります。
自己都合退職の給付制限
自己都合で退職した場合、手続き後の7日間の待期期間のあと、さらに給付制限期間があり、その間は基本手当が支給されません。
- 2025年4月1日以降に退職した場合給付制限は原則1か月(それ以前は原則2か月)。
- 短い期間に何度も自己都合で退職している場合過去5年間の自己都合退職の回数によっては、給付制限が3か月になる。
- 教育訓練を受けた場合退職前後に、一定の教育訓練を自分で受けた場合は、給付制限が解除されることがある。
制度の細かい条件は変わることがあるため、退職前にハローワークや厚生労働省の案内で確認しておくと安心です。
体調不良で辞めた場合は「正当な理由」になることも
うつ病や適応障害、腰痛などの体調不良で働き続けられなくなって退職した場合は、「正当な理由のある自己都合退職(特定理由離職者)」として扱われることがあります。この場合、給付制限がなく、必要な加入期間も短くなります。
認められるかどうかはハローワークが判断します。医師の診断書など、体調不良で働けなかったことがわかる書類を準備しておきましょう。体調がすぐれないときの対処法は、看護師のメンタルが限界の時|うつ・適応障害の対処法や看護師と適応障害|サインと休職の流れも参考にしてください。
ゆい体調を崩しているなら、まずは休むことを優先してね。すぐに働けない状態なら、受給期間の延長の手続きをしておくと、元気になってから受け取れるよ。
すぐに働けないときは受給期間の延長を
基本手当を受け取れる期間は、原則として退職日の翌日から1年間です。病気やけが、妊娠・出産・育児などで30日以上働けない場合は、申請すれば受給期間を延長できます(最大で3年間延長)。延長しないまま1年を過ぎると、残りの日数分を受け取れなくなるため注意しましょう。
ハローワークでの手続きの流れ
- 退職・書類の受け取り退職後、勤務先から離職票(1・2)が届く。届かない場合は勤務先に確認する。
- 求職の申し込み住所地を管轄するハローワークで、求職の申し込みと離職票の提出を行う。
- 待期期間(7日間)受給資格が決定した日から7日間は、どの退職理由でも支給されない。
- 雇用保険受給者初回説明会指定された日に参加し、受給の流れの説明を受ける。
- 失業の認定原則として4週間に1回、ハローワークで失業の認定を受ける。その間に求職活動の実績が必要。
- 基本手当の振り込み認定を受けた日数分が、指定の口座に振り込まれる。
手続きに必要なもの
- 離職票(1・2)
- マイナンバーがわかるもの(マイナンバーカードなど)
- 本人確認書類
- 証明写真(マイナンバーカードを毎回提示する場合などは省略できることがある)
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
退職時に受け取る書類や、健康保険・年金の切り替えは、看護師の退職手続き|円満に辞めるスケジュールと有給・書類でまとめています。
早く再就職すると「再就職手当」がもらえる
基本手当の受給資格がある人が、所定給付日数の3分の1以上を残して安定した仕事に就いた場合などは、条件を満たすと再就職手当を受け取れます。支給額は、残りの日数分の基本手当の60%または70%です。
看護師は求人が多く、比較的早く次の職場が決まりやすい職種です。失業保険を全部受け取ってから働くより、早めに再就職して再就職手当を受け取るほうが、収入の面で有利になることもあります。
転職活動にかかる期間の目安は、看護師の転職活動期間はどれくらい?で解説しています。
受給中の注意点
- アルバイトや単発の仕事は申告する受給中に働いた日や収入は、失業の認定のときに必ず申告する。申告しないと不正受給になることがある。
- 求職活動の実績が必要認定日までに、求人への応募やハローワークでの職業相談などの活動が必要。
- 健康保険・年金の切り替え退職後は、任意継続か国民健康保険への加入、国民年金への切り替えが必要。
- 住民税の支払い住民税は前年の所得にかかるため、退職後も支払いが続く。
看護師の失業保険に関するよくある質問
パートの看護師でももらえる?
1年未満で辞めた場合は?
退職代行を使って辞めても受け取れる?
失業保険を受け取りながら看護師のバイトをしてもいい?
次の職場が決まってから辞める場合も手続きは必要?
扶養に入ると失業保険はどうなる?
離職票がなかなか届かない
- 自己都合退職では、退職日以前2年間に雇用保険の加入期間が通算12か月以上必要
- 1日あたりの金額は賃金日額の約50〜80%、日数は自己都合なら90〜150日
- 自己都合の給付制限は、2025年4月以降の退職なら原則1か月
- 体調不良などで辞めた場合は、給付制限のない「正当な理由のある退職」になることがある
- 早めに再就職すると、再就職手当を受け取れる場合がある